英国の老舗大型百貨店John Lewisは、顧客が、購入前に、ソファーやアームチェアが自宅でどのように見えるかを確認できるAR機能「Virtual Sofa」をiOSアプリに追加した。この機能は、まず店舗のベストセラーソファー123脚以上を対象に試験的に導入され、今後数週間でさらに追加される予定だ。
John Lewisのオンラインプロダクト及びカスタマーエクスペリエンス担当責任者兼パートナーであるean O’Connor氏は次のように述べている。
「ソファーやアームチェアは長年にわたって使用するものであるため、新たに購入する際には念入りに検討されている」。「顧客の話から、彼らの多くはソファーを最終的に選択する前に、13もの段階を経ているということがわかった。そのため、顧客にとって購入までのプロセスをよりシンプルなものにしたいと考えたのだ」。
「顧客は当社のウェブサイト上で商品スタイルを閲覧し、店舗で快適さを確認、そしてアプリの新AR機能を利用して自宅に置いた場合のサイズ感やカラーを確認することができる。これにより、購入に至るまでの時間を大幅に削減できる上、新しいソファーが顧客の自宅で素晴らしく見えるという安心感を与えることができる」。
Virtual Sofaを利用するには、John Lewisのアプリを開き、ホームページの「View In Your Room(自宅の部屋で見る)」のバナーと、製品下にあるボタンをタップ。次に、「Get Started(開始)」をタップし、携帯電話を部屋の床に向けて持ち、左右にゆっくりと動かして部屋をスキャンする。四角いマークが出てきたら、それをタップしてソファーやアームチェアを画面上に取り込む。ダブルタップで、寸法のオン、オフが切り替えられる。カラー見本は画面下に表示され、タップしてカラーを変更。または、カラー見本は簡単に非表示にすることも可能だ。画面の中で製品を移動するには一本指、製品を回転し360°全ての角度から表示するには二本指で操作する。
Virtual Sofaの導入は、John Lewisが昨年成功をおさめた「Virtual Lipstick」(顧客がリップスティックの購入前に数百色のカラーからリアルタイムで試せる機能)の試行に引き続いて行われる。昨年6月、John Lewisはケンブリッジ、ホーシャム、キングストン、ピータバラにある店舗で3Dショッピングエクスペリエンスを提供する「Visualise Your Space」を開始した。このサービスでは、VRヘッドセットを使用し、顧客が自宅の部屋の寸法で、部屋全体を作り上げ、そこにJohn Lewisの製品をドロップしてどのように見えるのかを確認できる。
「Virtual Sofa」テクノロジーは自社開発されたもので、IOS13対応デバイスでJohn Lewis & Partnersのアプリを使っている人であれば、誰でも利用可能だという。
※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の1/30 公開の記事を翻訳・補足したものです。