世界的に有名なスウェーデンの家具量販店IKEAは、第三者企業のオンラインサイトでの自社製品販売を検討している。

自社ブランドの人気シリーズKLIPPANソファーやBILLY本棚などを、IKEAがどのプラットフォームを使って販売するかということまでの言及はないものの、この意外な戦略にはIKEAがより多くのオンライン顧客を獲得しようとする狙いがある。

グループ最高責任者Torbjorn Loof氏の発言によると、2018年には第三者企業のオンラインストアにてテスト販売を開始する予定とのこと。

他社より遅れをとりつつも、現在IKEAは自社サイトにて自社製品のオンライン販売に取り組んでいる。2015年にオンラインビジネスに重点を置く成長戦略を立てた同社。その翌年、実店舗で好調な利益を上げているすべての市場においても、eコマースビジネスを拡大したい意向であると説明した。

 

IKEA製品がAmazonやアリババに?

市場勢力図が目まぐるしく変化する中、IKEAは次の段階を見据えているという。それが第三者企業のウェブサイトを通じた自社製品の販売だ。

もちろんAmazonやアリババなどの大手eコマースのプラットフォームがターゲットになる可能性はあるが、まだ契約前のためLoof氏はこれらの言及を避けた。「どのプラットフォームを利用するかについてはまだ公言できないが、わが社はこれを行う意義や、将来のデジタルショッピングの展望、またデジタルショッピングセンターの存在意義などを確かめるために試験運用を行うつもりだ」と説明している。

昨年、ほぼ全IKEA店舗を所有しているIKEAグループのオンラインでの売り上げは、前年比30 %増で14億ユーロに達した。これは大きな数字ではあるが、会社全体の売り上げ前年比7 %増の342億ユーロからするとほんの一部に過ぎない。

 

※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の6/8公開の記事を翻訳・補足したものです。