Ichi株式会社は、誰でも日本語だけで簡単に海外販売が出来る「越境オークション・フリマアプリ Ichi」のiPhone/Androidアプリをリリースした。

 

 

これにより、アプリの利用者は、各国のクレジット決済や配送料も自動で計算されるため、購入された商品を郵便局に持っていき、QRコードを表示するだけで発送が可能になる。

 

 

リリースの背景

 

世界の越境EC市場規模は現在110兆円で、2027年には580兆円になると予想されており、各国の関税撤廃の流れからも越境ECは成長が期待されている。しかし個人が副業レベルで越境ECを始めるには言語、決済、配送面の点から気軽に始めることは難しく、それらに対応したECプラットホームも少ない現状にある。また、海外では日本でしか手に入らないような商品(アニメ、アパレル、自動車関連など)に対する購買意欲は高い一方で、限定品などは個人が所有していることも多く、なかなか見つけることが出来ないとの声があった。さらに、日本人出品者にとっても今後の国内市場が縮小していくことを考えると海外へ販路を拡大することは価格競争、成約率の面からもメリットがある。そこで、海外へ販売する日本人出品者の裾野を広げ、「個人でも海外販売が当たり前の未来にしたい」という思いから「Ichi」の開発に至った。

 

 

機能について

 

販売方法は、スタート金額と希望落札金額を設定するオークション形式、販売価格を指定したフリマ形式、販売方法を出品者が自由に選択でき、翻訳機能としては、DeepL社のAPIと連携しており、出品の際には日本語の記載だけでも自然な文章に24種類の言語に自動で翻訳し世界に発信できる。

 

決済において、購入者は33種類の外国通貨でのクレジット決済が可能で、世界中の利用している場所ごとに日本円から各国通貨の為替レートをリアルタイムで自動計算して、購入金額を表示する。さらに落札時に為替レートが確定するため、落札時と引落時で金額が変わってしまう様な為替リスクもない。

 

配送料は、重さを設定するだけで国際郵便の料金を国ごとに自動で表示でき、商品の重さを出品者が設定することでEMS、国際小包郵便の料金を利用している国ごとに自動計算する。

 

購入者が決済を完了して、届け先の入力が終わると出品者の取引画面にQRコードが表示される。そのQRコードを郵便局に設置してある「ゆうプリタッチ」機械にかざし伝票を印刷し、その場で発送できる。こうすることで、手書きによる記入ミスがなく、自身でプリンターを用意する必要もない。

 

 

今後の展望

 

機能面では翻訳言語、配送会社、決済方法の種類を順次増やしていき、カスタマーサポートは日本語、英語以外の言語でも対応できるよう強化していく。さらに、海外での売れ筋日本商品の紹介などマーケティング支援に関する情報も発信していく予定だ。

 

今後、Ichi株式会社は、「個の力で越境大国の日本を作る」をビジョンとして、誰でも簡単に海外へ販売ができる顧客体験を提供していくとのこと。