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トレンド
公開日2020/06/01

ロード時間のわずかな短縮がモバイルサイトコンバージョン率の大幅な向上に

モバイルサイトのロード時間を0.1秒短縮することは、ユーザージャーニーのすべてのステップに影響を与え、最終的にはコンバージョン率を向上させる。これは、フランスのデータ分析会社 fifty-fiveと英国のデジタルエージェンシー Deloitte DigitalGoogleの委託により作成したレポート”Milliseconds make Millions”(ミリ秒が大金を生む)における重要な発見である。両社は4週間にわたって、ヨーロッパ全域における小売や旅行、高級品部門の37ブランドのモバイルウェブサイトで3,000万回のユーザーセッションを評価した。

 

小売

小売部門については、”Max Server Latency”(最大サーバーレイテンシ)、”First Meaningful Paint”(有意の初回ペイント)、”Estimated Input Latency”(推定入力レイテンシ)と”Observed Load”(測定負荷)の4つの特定のサイト速度メトリクスにおいて、サイト速度が0.1秒改善されると消費者の支出が9.2%増加したことがわかった。特に、商品ページの読み込み速度は重要だ。0.1秒の改善によって「商品リストページ」から「商品詳細ページ」に進むユーザーが3.2%増加し、「買い物かごに入れる」に進むユーザーは9.1%増加する。この調査結果は、15の小売ブランドにおける2,050万回のユーザーセッションに基づくものである。

 

高級品

データは、調査が行われたすべての業界の中で、高級品カテゴリーの消費者が最もサイト速度の改善に敏感であることを示している。デザインとブランドの価値は、高級品サイトの鍵だが、主要なサイトの速度メトリクスが0.1秒改善されると、「お問い合わせ」などの主要ページへの移動は大きく増加(20.6%と大幅増)する。「商品の詳細」から「買い物かごに入れる」に移るユーザーも、40.1%という大幅な増加を見せた。また、ブラウジングジャーニー全体において、セッション時間の伸びも認められた。高級品小売業者にとって、サイト上の「お問い合わせ」や「予約」機能の使用は、一般大衆向けの小売や旅行サイトでの日常のeコマース取引とは違い、購入意思に代わるものなのだ。この調査結果は、10の高級品ブランドにおける210万回のユーザーセッションに基づくものである。

 

旅行

顧客の旅行予約完了までのコンバージョンファネルを進むジャーニーを見ると、段階的な増加がみられ、最終的にチェックアウト完了時で2.2%の増加となっている。旅行者が自身の旅行を組み立てるアドオンの段階(すなわち、優先搭乗の追加、飛行機の座席の選択やレンタカーの手配)では、2%の増加が見られた。Googleは、サイト速度は、訪問者が基本オプションを選択した後の、ファネルにおけるカスタマイズと付随的購入のステップに最も影響を与えると示唆している。そのため、旅行ブランドは、ユーザージャーニーのこのセクションの最適化を優先する必要があるだろう。この調査結果は、6つのブランドにおける740万回のユーザーセッションに基づくものである。

 

このレポートでは、組織全体でサイトの速度を優先させる必要性を明らかにするとともに、ブランドが一歩先を行くための具体的な提言を示している。これには、モバイルファーストの考え方の採用、適切なプロセスの導入と常に速度を監視し最適化するリソースの割り当て、そして速度を主要なパフォーマンス指標の1つとして導入することが含まれる。今回の調査結果は、速度が重要であるという新たな証拠を提供し、サイト速度を重要と考えるブランドブランドの手助けになることを目的としている。

 

fifty-fiveのロンドンマネージングディレクターであるRichard Wheaton氏は、次のように述べている。「このレポートは、完成されたレポートの中でかつてないほど包括的な、サイト速度に関する調査レポートである。そして、モバイルファーストの考え方を採用するブランドに対する警鐘となっている。このレポートで導き出したベンチマークは、ブランドが内面に注力するだけでなく、そこからさらに前進するための助けとなるだろう。また、自社と競合他社との優劣関係を左右し得るより広範なパフォーマンスの評価基準を明らかにすることに役立つだろう。ブランドは、このモバイルファーストの世界におけるデジタルプロセスとKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を再考し、サイトの設計とテクノロジーの強化によって、確実に高いROI(Return on Investment/投資収益率)を達成し、顧客を遠ざけて知らぬ間に売上を損なうことがないようにする必要がある」。

 

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の5/21公開の記事を翻訳・補足したものです。

 

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