CMS(Contents Management System)とはオンラインコンテンツを管理するシステムの総称だ。ECサイト以外でも多く用いられているが、ECサイト向けのCMSパッケージも数多く市場に出てきている。ECサイト向けCMSは、ショッピングカートASPサービスよりもハイエンドのEC事業者向けのものとなるのが一般的だ。そしてECに必要な機能モジュールを準備しておきEC事業者の要望に合わせて組み合わせていくようなものが多い。そのため、各システム共にコストさえかければどのような機能要望にも応えられるようになっている。しかしシステムの骨格を成すデータベース構造や設計思想にない要望を叶えようとすると膨大なカスタマイズコストがかかるケースもある。そのため機能星取表からではなかなかそのシステムがどこまでEC事業者にFITするのかは分からず、RFPを出し具体的な提案書を見てみると各社の提案額に大きな差があることも多い。各システムの導入先カテゴリを見るとある程度はそのシステムのFITする事業者の特徴が分かる。

CMSは大きく分けて、パッケージ型とクラウド型に分類される。最近ではパッケージとクラウドのハイブリッド型もあり、それらの利点を活かした作りになっているようだ。

各社の出自を見ると、SIer系の会社、ERPパッケージ系の会社、EC通販専門の会社に大別される。Sier系の会社はシステム開発に強みがあり、重厚で堅牢な作りのシステムが多い。ERPパッケージ系の会社は基幹系システムとの連携に強みがあり、社内システムを一体化させることのノウハウが豊富だ。EC通販専門の会社はオンラインマーケティング、店舗との連携など、業界に特化したノウハウに長けている。そのためどのシステムが優れているという画一的な評価は難しく、EC事業者のニーズをしっかりシステム会社に伝えて、FITするシステムを選んでいきたい。

それでは現在日本国内の市場に提供されている16のECサイト向けCMSサービスを見ていこう。

 

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