世界観を大事にするCLASKAでも浸透するAmazonのネームバリューとAmazon Payの利便性 | EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」
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物流・決済・業務
2017/07/13

世界観を大事にするCLASKAでも浸透するAmazonのネームバリューとAmazon Payの利便性

CLASKA(クラスカ)は、東京・目黒通りでかつて人々に親しまれたホテルを2008年にリノベートして生まれ、ホテル・レストラン・ウェディング・レンタルスタジオ・ギャラリー&ショップなどの事業を多岐に渡り展開している。

その中のひとつ、ギャラリー&ショップCLASKA Gallery & Shop “DO”は「心地よい暮らしのための上質な品々を集めたライフスタイルショップ」として、実店舗を全国に展開しつつ、オンラインでは2016年よりカラーミーショップを使用してCLASKA ONLINE SHOPをリニューアルオープン。2017年2月にはAmazon Payによる決済を導入し、売上を大きく伸ばすことに成功した。そうしたAmazon Pay導入後の売上アップやAmazon Payの利用率の高さから、CLASKA ONLINE SHOPは、先日、発表されたカラーミーショップ大賞2017でAmazon Pay賞を受賞するまでとなった。

▲アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 事業部長 井野川 拓也 氏とCLASKA 速水 真理 氏

 

今回は、決済サービス「Amazon Pay」を提供するアマゾンジャパン合同会社の協力のもと、CLASKA ONLINE SHOPにインタビューを実施し、Amazon Payの導入に至った経緯や、売上アップという成果を得た背景を紹介していく。

 

 

Amazon Payとは

 

Amazon Payとは、Amazonのアカウントに登録されている住所情報とクレジットカード情報を使用して、Amazon以外のECサイトでもAmazonアカウントを利用して支払いができるID決済サービスのこと。Amazon Payが注目されている理由はその簡便な決済だけでなく、Amazonのアカウント情報を利用することで個別サイトでの会員登録を行わずに購入が完了するからである。今やオンラインユーザーの大半はAmazonのアカウントを保有していると言っても過言ではない。そのような高い浸透率を誇るAmazonのIDを用いることで、独自ドメイン店舗にとって最大のハードルであった会員登録を大幅にスキップできるため、購入者にとってもEC事業者にとっても非常に助かるサービスといえる。

実際に購入者はAmazonのアカウントを持っていれば、Amazon Payの利用によって最短2クリックで購入を完了できる。さらに事業者がAmazon Payを自社ECサイトに導入すれば、決済サービスの信頼性の向上、決済情報入力の簡略化が実現できるだけでなく、購入者の同意が得られればAmazon上に登録した電話番号、メールアドレスなどの会員情報を利用することが出来るため、新規顧客獲得、コンバージョン率アップ、リピート率向上などの効果も期待できるのだ。

Amazon Payは2015年5月に「Amazonログイン&ペイメント」としてサービスを開始、2017年2月に『Amazon Pay』にリブランドし、現在までに、数千のECサイトで導入されている。

 

<参考>

Amazonログイン&ペイメントは何が凄いのか - 他の大手ID決済サービスと徹底比較してみた

 

 

世界観に徹底的にこだわるCLASKA ONLINE SHOP

 

CLASKAは1969年に建設されたホテル「ニュー目黒」をリノベートして生まれた。現在ではホテル・レストラン・ウェディング・ギャラリー&ショップ・レンタルスタジオなど、バラエティに富んだ事業展開を行っているユニークな企業だ。ギャラリー&ショップCLASKA Gallery & Shop “DO”は全国に13の店舗を展開。当初はセレクト中心だったラインナップも、今ではテーブルウェアやアパレルなどオリジナル商品が充実。シンプルで上質、長い時間使っていきたいと思えるような商品を中心に、テーブルウェア、キッチン用品、インテリア雑貨、家具、アパレル、ファッション小物など幅広い商品を販売している。各店舗は出店地域の客層に合わせて、それぞれ異なる商品ラインナップを展開しており、展示会やワークショップなどのイベントも頻繁に開催している。それぞれの店舗で違った楽しみを感じられるようなショップ作りに、ブランド全体として取り組んでいる。ブランドイメージを崩さず、店舗ごとに特徴をだすことは非常に難しいことだが、ブランドコンセプトを社内で丁寧に共有し、1店舗1店舗丁寧にお店作りを行っているそうだ。

オンラインショップCLASKA ONLINE SHOPでも、ブランドイメージを維持しながら独自の魅力あるコンテンツ作りを重視。ブランドイメージを保持しにくい大手ECサイトへの出店は行わず、独自ドメインサイトのみで事業展開している。

▲CLASKA ONLINE SHOP

 

オンラインショップは、店舗の世界観をそのまま再現したような白を中心としたシンプルで奥行きのある雰囲気が特長。商品ページでは、写真とテキストによる訴求で、商品がユーザーの手元に届いたときに想像どおりの素敵な商品だったと実感してもらえることを最も重視しているという。加えて、寄せられた意見をもとに商品ページを改善することなどにも取り組んでおり、サイトからは洗練された誠実な雰囲気を随所に感じることができる。

多くの店舗が苦労する集客施策でも、実店舗を持っている強みを最大限に活用。リスティング広告は全く行わず、ソーシャルメディアとメールマガジンを中心とした施策に軸足を置いている。

▲CLASLA ONLINE SHOPのInstagram

こだわりのある商品性と、Instagramを中心としたソーシャルメディアとの相性がよいことから、投稿を通じてブランドや商品の魅力を伝えている。1.3万人のフォロワーがいるInstagramアカウントでは、その独特の世界観を存分に訴求。暮らしが今よりちょっと上質で素敵になる、お気に入りのものと出会える、静かなワクワクを感じてもらえる、という3つのこだわりを持って投稿を行っており、コアなファンを着実に増やしている。

また、広範な事業展開を行っている強みを活かし、Hotel CLASKAの宿泊者、CLASKAでのイベント参加者など、様々な接点で得られるお客様情報を統合し、メールマガジンを配信。コンテンツもECサイトの新商品情報だけに偏らず、宿泊プラン、ウェディングプラン、イベント情報なども提供しているため、お客様には事業の垣根を越えた提案に対する興味を持ってもらえるという好循環が生まれているようだ。

 

 

CLASKA ONLINE SHOPへAmazon Pay導入

 

そんな独特の世界観を持つCLASKA ONLINE SHOPにとっても、Amazon Payとの出会いは衝撃だった。ブランドイメージを壊すことなく導入が可能であることが分かると、Amazon Payの導入を即決。決済ページにボタンを1つ設置するだけで導入できることから、2017年2月1日のカラーミーショップ内での利用開始初日にAmazon Payを導入。すると、サービス導入初日からいきなり約30%のユーザーが決済にAmazon Payを使用するという驚きの結果を得た。一般に、サービスはその認知を含め、成果を得るには一定の時間が必要となるものだが、初日からインパクトのある結果を得たことで、利用者におけるAmazon Payの利便性の高さを改めて実感したという。運営を行っている速水氏自身がAmazonのヘビーユーザーだったこともあり、それなりの成果は期待していたが、実際にはそれを大きく上回るものだったという。現在では約40%のユーザーがAmazon Payを使用しており、クレジットカードや代引き決済など、他の決済方法の利用割合を大きく上回っているそうだ。

さらにAmazon Payは売上への直接的な寄与も大きく、Amazon Pay導入後の売上、コンバージョン率は昨対比で120%に上昇したという。Amazon Pay導入により、サイトの信頼度や好感度に加え、Amazonというビッグネームによるメジャー感が増したのではないだろうかと速水氏は言う。また、サイト全体のブランドイメージを崩すことなく導入することができたこともCLASKA ONLINE SHOPにとっては大きな魅力だったようだ。

CLASKA ONLINE SHOPではスマートフォンによる購入が約70%を占めており、PCによる購入を大きく上回っている。そのため、CLASKAはスマートフォンユーザーがスムーズに買い物できるよう、UIに細心の注意を払っており、決済情報を入力する手間が省けるAmazon Payとの相性も抜群。Amazon PayはCLASKAのコンバージョン率をあげることに多いに貢献しているようだ。

 

 

芸術性、メディア化などCLASKAの今後の展望

 

CLASKAは現在取り扱っている商品よりもさらに作家性・芸術性の高い商品を取り揃えたECサイトの展開を視野にいれている。日本のものづくりの魅力を世界へ発信していきたい考えだ。その背景には、海外ユーザーからの注文が徐々に増え始めていることがある。こうしたユーザーの多くは、Hotel CLASKAに宿泊した方を始め、Instagramを見た方が多いという。

今後、CLASKA ONLINE SHOPでは商品を売るだけでなく、商品開発を一緒に行っているイラストレーターとコラボレーションしたコンテンツ連載など、情報提供を強化し、メディア化を図っていくことも検討中だ。

ホテルから始まったCLASKAの事業展開。今後もさらなる構想が次から次へと実現していくことを考えると非常に楽しみだ。