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【2024年最新版】ECサイト構築の王道、ECサイト構築パッケージ全17サービス徹底比較。サービス詳細や選び方を解説

【2024年最新版】ECサイト構築の王道、ECサイト構築パッケージ全17サービス徹底比較。サービス詳細や選び方を解説

トレンド
2024/01/30

【2024年最新版】ECサイト構築の王道、ECサイト構築パッケージ全17サービス徹底比較。サービス詳細や選び方を解説

 

ECサイト構築の際に、長年その「王道」とも言えるポジションを維持し続けているECサイト構築パッケージ。ECサイト構築パッケージは、事業者のあらゆる要望を実現することが出来る拡張性が特徴だ。中~大規模のECサイトを構築する際には依然として有力な選択肢となるプラットフォームだ。そこで今回は、そのECサイト構築の王道とも言える、全17のECサイト構築パッケージをピックアップし、それぞれの特徴やサービスの選び方について考えていく。eccLabのサービス比較特集企画となる。

 

<参考>

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ECサイト構築パッケージ(CMSパッケージ)に関わる用語の定義

 

中規模以上のECサイトへの導入には欠かせないECサイト構築パッケージだが、専門用語もあるため、正しい理解のためにもあらかじめ知っておく必要がある。サービスの紹介に入る前に、それらの用語や特徴について説明していく。

 

CMS

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、HTMLやCSSなどのプログラミングの知識が無くても、簡単にサイト制作や編集・更新ができる管理システムのこと。Webサイト制作においてCMSが登場したことで、マークアップアップ言語やプログラミング言語が不要になり、サイト規模に関わらず多くの企業がCMSを導入している。ECサイト構築パッケージが登場した当初はコンテンツ管理を主眼とするシステムが多く、CMSパッケージと呼ばれることも多かったが、最近はあまり呼ばれることも少なくなっている。

 

ECパッケージ

ECパッケージとは、ECサイトを構築するためのプラットフォームのうちのひとつで、ECサイトの構築・運営に必要となる機能を一通り備えたショッピングカートシステムのこと。ネットショップを立ち上げる際は、サーバーにECパッケージをインストールすることで、一から開発を行うことなく追加カスタマイズのみで独自のECサイトを構築できる。ECパッケージ、ECサイト構築パッケージ、パッケージ、等呼称は状況に応じて様々だ。

 

クラウド

クラウドはクラウド・コンピューティングとも呼ばれ、ユーザーが必要に応じてインターネット上のサービスを利用できる仕組みを指す。サーバーやコンピュータにソフトウェアをインストールすることなくサービスを必要なだけ利用でき、運用や管理をサービス提供者が行うのが特徴だ。この仕組みを活かし、クラウド上でECサイトを構築できるようにしたサービスが「クラウド型EC構築パッケージ」である。今回の特集のECサイト構築パッケージとの違いについては後述する。

 

SaaS

SaaSは「Software as a Service」の略で、クラウドのうちソフトウェアやアプリケーションを提供するものをいう。クラウドの中では最も身近で、GmailやMicrosoft 365などがこのSaaSに分類される。ECにおいては、クラウド型EC構築サービスとPaaSはほぼ同義で扱われることが多い。

 

PaaS

PaaSは「Platform as a Service」の略で、クラウドのうちアプリケーションの構築や実行に必要な開発環境(プラットフォーム)を提供するものをいう。一般にはあまり馴染みがないがエンジニアにとっては欠かせないもので、Microsoft AzureやCloud FoundryなどがこのPaaSに分類される。

 

 

ECサイト構築パッケージと、クラウド型EC構築パッケージ・ショッピングカートASPサービスとの違い

 

ECサイトを構築する際の方法について大きくわけて9つ種類があるが、今回は「ECサイト構築パッケージ」、「クラウド型EC構築パッケージ」、「ASPサービス」の3つに焦点をあてる。「クラウド型EC構築パッケージ」、「ASPサービス」がクラウド上のプラットフォームを利用する一方、「ECサイト構築パッケージ」は自社サーバーにソフトウェアをインストールしてサイト構築をしている。また、「ECサイト構築パッケージ」は、この中では最もカスタマイズ性があり外部サービスとの連携もしやすいものの、「クラウド型EC構築パッケージ」や「ASPサービス」と比較するとコスト(数年に一度のシステム改修等)や導入に時間がかかる傾向にあり、ある程度資本力のある大規模企業向けのサービスといえる。

 

 

ECサイト構築パッケージの強み、活用方法と注意点

 

強み

ECサイト構築パッケージの強みとして、「機能やカスタマイズの自由度が高く、様々なシステムと連携できるため他社との差別化をはかれる」ということがまず挙げられる。また、ECサイト構築パッケージで提供されるパッケージ機能は販売業者が独自に作成したものになるため、「セキュリティがしっかりしている」、「販売者(ベンダー)からのサポートを受けられる」等のメリットもある。

 

プラットフォームの決め方

大規模事業者は、セキュリティ基準が厳しく、クラウド上のサービス利用に厳しい制限があるケースも多く、自由度が高いECサイト構築パッケージを選択する場合が多いと考えられる。しかし、そのような制約の無い事業者であれば、クラウド型EC構築パッケージも有力な選択肢となってくる。

一方、中小規模事業者は低コストからスタートできるASPカート(有料版)とECモールを検討するのが良いとされている。初期からクラウド(廉価版)などでのECサイト展開もありだが、費用対効果が見合うまで5年以上の期間を要することが多く、タイミングに見合ったプラットフォームを使用する方が事業としても軌道に乗りやすい。また、売上が百万円に届かないケースでは、ASPカート(有料版)、ECモール、ASPカート(インスタントEC)から状況に応じて選択していくことになる。さらに、それ以下の売上の場合や、全くの未知の状況の場合は、ASPカート(インスタントEC)やC2Cモールからまずは展開を開始していきたい。

 

注意点

ECサイト構築パッケージの注意点としては、「その他のプラットフォームに比べ、導入コスト・ランニングコストがかかる」、拡張性がある一方で「定期的にシステムのアップデートやメンテナンス・改修が必要」等があり、自社の費用対効果を考え導入を検討する必要がある。

 

<参考>

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ECサイト構築パッケージの比較

 

ECサイト構築パッケージは、EC黎明期からサービスを提供しているものも多く、その多くは存在感もあり、重厚な実績を持つものばかりだ。また、ほとんどのサービスはある程度の特殊な要件であっても、標準機能や、カスタマイズで対応することが可能となっており、サービス内容の違いはなかなか理解することが難しい。

そこで、ここではeccLabオリジナルの、17サービスの価格・特徴などを網羅的に一覧化した「サービス概要の一覧比較」ファイルと、全サービスを事業規模と機能特性の2軸でマッピングした「サービスマッピング」ファイルの2種類を用いて、どのような特徴があるのかを説明していく。

 

サービス概要の一覧比較

おすすめポイント

  • ECサイト構築パッケージを全て網羅
  • 全サービスを価格、機能などの項目毎に比較
  • エクセルでの提供のため、並び替えや項目の削除などカスタマイズが可能

 

サービスマッピング

おすすめポイント

  • 2軸でマッピングしサービスの特徴把握が可能(※eccLab編集部独自の判断による)
  • 全サービスを一目で把握

※サービス概要の一覧比較資料(エクセル版)とサービスマッピング資料(高解像度PDF版)のダウンロードはこちらから行えます。

比較資料をダウンロード

 

 

ECサイト構築パッケージ探しにお困りの方は

eccLabサービスマッチングでは、コンシェルジュが直接EC事業者様の課題や希望のサービスのヒアリングを行う「コンシェルジュマッチング」と、現状を細かくテンプレートに入力いただきシステム上で最適なサービスをご紹介する「AIマッチング」の2種類の手法で、あなたに最適なサービス探しのご支援をします。詳しくはこちらから。

 

代表的なECサイト構築パッケージの紹介

 

それでは、ECサイト構築パッケージのうち代表的なサービスを見ていこう。

 

ecbeing

株式会社ecbeing

株式会社ecbeingが運営しているecbeingは、中~大手向けのECサイト構築プラットフォームでパッケージシェア15年連続NO.1を誇っており、構築数は累計1,600を超えている。また、国内最大級の開発体制を擁しており、マーケティング戦略部隊には、ECのデジタルマーケティングに精通した250名以上が在籍し、開発体制には600人以上が関わっているためサイト構築から保守・運用、マーケティング支援まで”ワンストップ”で対応可能。また、24時間365日で監視が行われており、ECサイトの売上向上をサポートできる環境が整っている。
特徴としては、様々な業種や業態に合わせられるような豊富なパッケージがラインナップとしてあり、自社により合った課題解決を行うことができる。さらに、ecbeingグループが開発した、課題解決&売上アップのサポートオプション「マイクロサービス」では、CRM/CMSツール、レビュー最適化、アプリ構築が出来、ecbeingと組み合わせることで自社個別業務に最適化しつつ、状況に合わせたマーケティングが可能となっている。

ecbeingの資料をダウンロード

SI Web Shopping

株式会社システムインテグレータ

株式会社システムインテグレータが運営するSI Web Shoppingは、1,100サイト以上の実績がある中規模~大規模向けのECサイト構築パッケージ。強みとしては、「商品、会員・顧客、決済・申込の要素(会員登録や申込手続きなどを対応した場合)があれば、物販EC以外でもWebビジネスのコアエンジンとして活用可能」、「プログラムソース・データベースが完全公開のためブラックボックスのリスクがなく、内製化に移行できる」、「マーケティングツールやCRM、MA、ERP等多くのシステムと連携できる柔軟性がある」、「年商数百円規模のサイトを支える安定した基盤と豊富な実績」があり、ECビジネスの拡大支援を可能にしている。近年、消費行動のデジタル化が年々加速しているおり、コミュニケーションやマーケティングにおいてもデジタル化を含んだ対応が必須となっている。そのような状況下で、SI Web Shoppingは、変化の早い顧客トレンドをキャッチアップしたマーケティングを可能としているのも大きなメリットと言えそうだ。

その他サービス

 

 

ECサイト構築パッケージの選び方

 

それでは、17もあるECサイト構築パッケージをどのように選んでいけばいいだろうか。選ぶ際に気を付けるべきポイントを考えていく。

 

コスト

ECサイト構築パッケージは、基本的には、クラウド型ECパッケージやカートASPサービスよりも高額になることが一般的だ。初期に提示される初期費用や構築費用だけで収まることは稀で、基本的には要望に応じたカスタマイズが行われるため、その費用が重くのしかかってくる。また運用費用も初期の構築費用に連動するサービスが多いため初期の構築費用の見極めはしっかり行いたい。見極めるためには、叶えたい要望や機能がそのパッケージの標準機能で実現出来るかが重要になってくる。そのため、導入前にどの機能が標準機能で、どの機能がカスタマイズになるのかをしっかり調査する必要がある。

 

カスタマイズ性

柔軟なカスタマイズができるECサイト構築パッケージだが、その範囲や適性はサービスごとに微妙な違いがある。今後の海外展開を考えているか、従来の商習慣に対応できるシステムにするか、会員ページなど細かな箇所までカスタマイズするかなど、各ケースで最適なサービスは変わってくる。また、カスタマイズの難易度もコストに多大な影響を及ぼす。要件定義の時点では自社の考える形に柔軟に対応できるかどうか分からなくても、サービス提供側は経験に基づき判断できるので、導入検討時点でしっかりと伝え相談していくことが大切だ。自社の想定に近い導入事例の有無も判断材料になるだろう。

 

外部サービス連携

API連携などの外部サービス連携は、業務効率にも関わる重要なポイントである。ECサイト構築パッケージは標準で連携が用意されていない場合においても、基本的にはどのような外部サービスとの連携もカスタマイズを行うことで可能になるものの、費用に跳ね返ってくる。基幹システムや関連システム等、連携したいシステムは複数あるケースが多いため、必ず連携実績は確認しておきたい。また現時点での連携先だけでなく、今後の拡張時に連携先を増やす可能性も考慮していきたい。

 

得意な業界

どのサービスも全ての商材での活用が可能ではあるが、やはりそれぞれ得意な業界と言うものが存在する。導入事例などを確認の上、自社の商材の実績があるのかを確認し、実際のそのサイトを確認してどのような使われ方をしているのかまで確認することをおすすめする。商材や業界の慣習等によっては、考慮するべき必須業務がカスタマイズ対応になるケースもある。このような場合においても類似の業界の実績の有無は重要な指標となってくるだろう。

 

 

※ここで紹介したサービスの選び方を丁寧に解説した資料のダウンロードはこちらから行えます。