【2024年最新版】ECサイトの運用効率を劇的に改善する25の一元管理システム徹底比較。サービス詳細や選び方を解説
オンラインでモノを売るためには、自社サイトと楽天・Amazonなどのモールと言ったように、複数のECサイトを運営することが一般的になりつつある。そのようなEC事業者のために、複数店舗の運営効率を劇的に改善するための、一元管理システムが市場には多く存在している。そこで今回は、全25サービスをピックアップし、それぞれの特徴を整理し、サービスの選び方について考えていく。
一元管理システムとは
一元管理システムとは、各業務を一括で管理できるシステムのことで、受注・在庫管理の自動化、商品登録等の機能があり、ネットショップの運営を効率よく行うことができる。例えば、EC運営を行う中で、複数のネットショップを展開している場合、管理が複雑化しがちだが一元管理システムを用いることで各店舗の情報を一括して管理可能なため、スムーズな運用に繋げられる。さらに、一元管理システムはデータ分析にも役立ち、売上や顧客の購入情報から傾向を分析し、アプローチや販売促進に活用することもできる。ただし、一元管理システムの初期費用や運用費がかかるため、費用対効果を事前に確認したうえで検討する必要がある。
一元管理システムの強み、活用方法と注意点
強み
一元管理システムを活用することによって受けられる最も大きなメリットは、コストの削減である。モールごとに顧客情報や在庫情報を管理していると、顧客から注文が入ったときや商品の画像の変更があったときなど、運営しているモールの数だけ注文状況の変更や情報の更新をしなくてはならない。そうすると業務量が増加し、結果的に人件費を中心とした経費が多くかかってしまう。しかし一元管理システムを導入することで、Amazonや楽天などのモールごとに対し在庫状況や注文状況を1つの画面で把握できる、かつ商品の情報や画像の変更が一括して行える。これにより、業務の負担を削減し効率化できる他、結果的に人件費削減に繋げられる。
注意点
反対にデメリットとして挙げられるのは、「業務フローの変更が必要」、「コストがかかる」という点だ。業務フローに関しては、新たにシステム導入することで今までとは違った業務内容に対し従業員が対応できないといった可能性がある。そのため事前にマニュアルの導入や研修の機会を設けることが必要だ。また、コスト面では一般的に初期費用や月額使用料、メンテナンス費用がかかってくるため、あらかじめコストの計算や費用対効果も把握しておく必要がある。ただし、業務効率化によりコスト削減や時間短縮が見込まれるため、長期的にはプラスになることが多いと考えられる。
一元管理システムの管理項目
一元管理システムには在庫管理、顧客管理、受注管理、商品管理といった多くの機能があるが、サービスによって、複数網羅しているものがある等、提供の仕方や機能は様々だ。そこでここでは、一元管理システムで提供していることが多い機能について紹介していく。
1)受注管理
まずは、受注管理である。受注管理を行うことで、複数のECサイトから受けた注文状況を一括して確認することが可能になる。また、どのEC モールのどの顧客が入金待ち、配送中、配送完了なのかという管理ステータスも簡単に把握することができるため、素早い対応が可能になる他、進捗が分かりやすくなっていることで対応漏れを防げる。さらに、確認の手間や作業負担が省けることで、業務時間の短縮に繋げられる。
2)在庫管理
在庫管理は複数のECサイトの在庫情報を自動連動させ一元管理できる機能のこと。例えば、複数のモールを運営していると、モールごとに在庫の増減を把握し管理しなければならないが、一元管理を活用すれば、どのモールで幾つ在庫が減ったというような情報を素早く手に入れることができ、業務効率化や人的ミスの軽減に繋げることが可能だ。
3)商品管理
商品の画像や紹介文などを変更する際、モールごとに行っていたら膨大な時間とコストがかかってしまう。そこで、システムの導入することで商品の情報を一括管理することが可能になり、1回の編集で全てのモールの商品情報を変更できるようになる。
4)顧客管理
顧客管理では、各モールごとに詳細な顧客データの管理が可能なため、購入の傾向や売れ筋を把握することができる。また、顧客情報を正確に理解し、それぞれの顧客状況に応じてメール内容を自動変更することや、リピーターにプレゼントを贈る等、顧客が求めていることを分析し、対応することで顧客満足度向上に繋げられる。
一元管理システムの比較
サービス概要の一覧比較
おすすめポイント
- 全サービスを一目で把握
- エクセル比較表だから、並び替えたり削除したり自らカスタマイズ
- 気になる料金、機能など様々な視点から比較ができる
サービスマッピング
おすすめポイント
- 2軸でマッピングしサービスの特徴把握が可能(※eccLab編集部による独自の判断による)
- 全サービスのロゴを一目で把握
※サービス概要の一覧比較資料(エクセル版)とサービスマッピング資料(高解像度画像ファイル)のダウンロードはこちらから行えます。
比較資料をダウンロード
一元管理システムを比較してみると
一元管理システムには、在庫管理、顧客管理、受注管理、商品管理といったものを扱っているところが多いが、細かい内容はそれぞれのサービスによって異なっているため、事前に課題や目的を洗い出し、自社にマッチしたものを探す必要がある。また、モール・カートとの連携もサービスによって連携の数が大きく異なるため、ここも事前に抑えておくことが重要だ。費用については、料金も初期費用が無料のところから高いものでは100万円程度かかってくるものもあり、内容とのバランスをみながら検討するのが良いだろう。もし、サービスで気になるものがあれば、無料デモ・無料トライアル等を利用し、自社に合うかどうか判断した上で導入するのもおすすめだ。
一元管理システムの紹介
それでは、代表的な一元管理システムについて、個別に見ていこう。
ネクストエンジン
NE株式会社
ネクストエンジンは初期費用0円、月額3,000円から利用できる一元管理システムである。利用店舗数50,000店舗以上の実績があり、受注管理、在庫管理、商品管理に対応している。さらに、業務効率化に必要な機能は200以上有している他、外部サービス連携の幅広さとカスタマイズのしやすさが強みで、モール・カートは業界最多の50サービスに対応している。また、30日間の無料体験も行っており、他社比較検討中向けのデモや、受注デモ・在庫連携デモ等、機能ごとでの体験も可能となっている。
CROSS MALL
株式会社アイル
CROSS MALLはユーザーリピート率98.4%を誇っている一元管理ASPソフト。初期費用0円で導入でき、月額費用は5,000円からとなっている。特徴としては、各モール・カートが仕様変更や更新があった際、適切かつ確実に対応するため利用者は空いた時間を他の業務に費やすことができる。さらに、気になるセキュリティ面についても、在庫管理・受注管理であれば、ASP側でセキュリティ対策を実施するため、自社でやるよりも低コストで済ませることが可能となる。また、電話での対応やFAQ、マニュアルなどサポート体制が充実しており、なかでも導入時に専属の担当者が1人ついて運営を手助けしてくれる点はとても心強い。費用、サポート体制の観点から、一元管理システム初心者に向いているという印象。
TEMPOSTAR
SAVAWAY株式会社
TEMPOSTARは、複数ネットショップの運営に必要な機能をワンストップで提供しているサービスで、気軽に始められるスタータープランの月額費用は1,650円となっている。また、基幹システムやECプラットフォームとの柔軟なカスタマイズや、店舗・事業の成長に合わせたシステム構築、「商品情報・画像がセットで出来る一括・予約反映機能」といった運用効率をより高められる機能提供を強みとしている。さらに、カスタマーサクセス担当者が、導入から運用、活用まで一人一人の状況に応じた支援を行っているため、CROSS MALLと同じく初心者でも安心して始められる。
GoQsystem
株式会社GoQSystem
GoQSystemはサポートが手厚く、導入前から業務状況をヒアリングし、それぞれにあったプランを画面共有しながら提案を行っている。さらに導入後は自動処理の設定や利用方法のレクチャーなど、実稼働できるまで徹底したサポートも実施。また、3〜4モールの初期設定が最短40分で完了するため、即日利用開始ができる他、利用期間も繁忙期(年末やお歳暮)だけ等、臨機応変な対応も可能だ。費用面に関しては、初期費用・月額費用0円のプランがあり、手軽に始められることから、費用がかけられない小規模事業者や、どんなサービスか気になっている人はこの機会に試してみてもいいのではないだろうか。
その他サービス
選ぶ際のポイント
それでは、25もある一元管理システムをどのように選んでいけばいいだろうか。選ぶ際に気を付けるべきポイントを考えていく。
対応モール・カート
一元管理システムは、システムごとに対応できるモール・カートが異なるため、導入前に自社で利用しているモールやカートシステムに対応できるかどうかを確認する必要がある。また、多くのカートに対応しているシステムは、利用料金が高額になる傾向があるため、費用面でも注意しておきたい。
連携方法
まずは事前に自社の基幹システムと連携できるのか確認し、もし対応していたとしてもAPI連携なのか、CSV連携なのか等、社内のどのシステムにするのか、どういった連携方法が現状の自社に合うのかしっかりと把握しておくことが重要だ。
コスト
一元管理システムの導入には初期コストや月額費用、オプション料金といったコストがかかる他、様々な料金体系があるため、自社の予算範囲内のものを選びつつ、費用対効果の観点から導入する目的と予算のバランスを考えておく。また、コストを抑えたい事業者は、経済産業省が提供しているIT導入補助金が適用されているシステムを利用するのも1つの手段だろう。
サポート体制
導入後何かしらトラブルが発生した場合や、問題を改善したい時にサポートがあるかの確認しておくことも大切だ。さらに、問い合わせ窓口においても、24時間の問い合わせ対応や、電話対応可能等、サポート窓口の種類や窓口時間、問い合わせから返答までの時間はサービスによって異なるため、自社に合ったサポートがあるサービスを選択する必要がある。
※ここで紹介したサービスの選び方を丁寧に解説した資料のダウンロードはこちらから行えます。
一元管理システムを上手に活用してサイト運用を効率化しよう
一通り紹介してきたが、どのサービスも受注管理と在庫管理機能は差はないという印象だ。しかし、商品登録の分野に関しては対応モールが限られていたり、そもそも未実装であったりとサービスのレベルに差がある。また、当然使える機能が多ければ多いほど利用料は高額になり、業務の煩雑化を招くリスクもある。全て一つに管理するという選択だけではなく、予算や運用の手軽さなどを吟味し、状況によってはいままで通りの管理を続けることも必要になるかもしれない。さらに、サービスによって得意な業界や企業規模に違いがあるため、「とにかく安く抑えたい」「とにかく楽をしたい」という考えで選ぶのではなく、サービス導入企業の業種や事例を確認した上でサービスの選択を行う必要がある。