EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」

【鉄則】モールで月商100万円を目指すために行うべきこと(前編) - 楽天・Yahoo!ショッピングの基本運用ステップと顧客認知獲得

【鉄則】モールで月商100万円を目指すために行うべきこと(前編) - 楽天・Yahoo!ショッピングの基本運用ステップと顧客認知獲得

ノウハウ・ツール
2016/04/19

【鉄則】モールで月商100万円を目指すために行うべきこと(前編) - 楽天・Yahoo!ショッピングの基本運用ステップと顧客認知獲得

 

オンラインでネットショッピングサイト、通販サイトを構築する際の主要な選択肢となるショッピングモール。国内だと、楽天市場AmazonYahoo!ショッピングDeNAショッピングなどがある。これらのモールはITリテラシーの低いユーザーから見ると、開店まで専門的な知識を必要としないためハードルは低いため出店はしやすい。しかし独特の運営ノウハウが存在しなかなかとっつきにくいのも事実だ。そこで、今回はショッピングモールで開店してから、月商100万円程度の売上を目指すために何をすればいいのかを考えていく。

※この記事はネットショップマスター資格認定講座の講師(伊藤みゆき氏菅原渉氏)、及び同講座へのカリキュラム監修を行っている株式会社ネットショップ総研代表の長山衛氏からノウハウ提供を受けて作成している。

※各ショッピングモールにおいて月商100万円を作る手法はこれ以外にも存在するが、広告投資を可能な限り行わず、各ショッピングモールの機能を最大限に活用した形での代表的な手法を紹介している。

 

<参考>

ECモール・カート・アプリの2015年流通総額まとめ - 国内12・海外7の各主力プレイヤーの値から見る市場トレンド

厳選3選!eコマースを学びたい時に役立つ資格・検定を徹底比較

 

 

そもそもどのように月商100万円を目指すべきか

 

月商100万円を目指すために、今回は「基本運用ステップ」「顧客認知獲得」「ページ作成」「日々の業務」の4つのセクションに分けて見ていく。

まず、「基本運用ステップ」のセクションでは、楽天市場またはYahoo!ショッピングに初めて出店した際に、どういったステップ機能を活用しPDCAサイクルを回せばよいかを見ていく。次の「顧客認知獲得」で、モール内での“集客”と“増客”の方法を考えていく。「ページ作成」では、出店してからページを作成する上での基本的な注意事項と、気持ちの良いWeb接客をどのように実現していくのかを見ていく。最後に「日々の業務」では、これらの業務を1週間で見たときにどのように行っていくのかの一例を紹介する。

「基本運用ステップ」「顧客認知獲得」についてはこの前編で紹介し、「ページ作成」「日々の業務」については後編で見ていく。では、さっそく一つ目の「基本運用ステップ」から見ていこう。

 

 

月商100万円を目指すための「基本運用ステップ」

 

ショッピングモールへの出店を考える際、真っ先に思い浮かぶのは楽天市場とYahoo!ショッピングだろう。圧倒的集客力を誇る楽天市場は、楽天大学をはじめとする店舗支援のためのキャンペーンが充実しており、商材や価格がうまくはまれば、初月から売上構築も期待できる。

それに対して、国内随一の店舗数を誇るYahoo!ショッピングは、eコマース革命をきっかけに、初期費用はもちろん毎月の固定費や売上ロイヤルティも無料にすることで、コストをかけずにネットショップの運営できるため、とりあえずモールに出店したいという人には最適と言える。

月商100万円を見据えてモールに出店する際に、それぞれで取り組むべき手順を見ていこう。

 

 

楽天編

 

月商100万円達成のためには、楽天の機能をフル活用してPDCAサイクルをいかにうまく回せるかが重要となってくる。では、具体的に1つ1つのステップ見ていこう。

 

①楽天GOLDに申請

まず、楽天GOLDに申請する。楽天GOLDとは、楽天が店舗ごとに用意している自由に使えるサーバ領域のこと。楽天GOLDを利用しないとページ作成に手間がほとんどかからない一方で、テンプレートの制約が多いのに対し、楽天GOLDを利用すると知識は必要だが自由度が上がるので、売れていない店舗が使いこなせず、売れている店舗が使いこなしている機能の一つと考えてよい。月商100万円を目指すのであれば是非とも使いこなしたい機能だ。利用するのはトップページとLP(ランディングページ)がメイン。特に検索結果にはGOLDのページが表示されるケースが多いので、PC版だけでなく、スマホ版トップページの制作も必ずGOLDで行いたいところだ。申し込み方法はRMS管理画面から可能。RMSとは「楽天マーチャントサーバー」の略称で、ネットショップのページ作成機能や決済機能、受注管理、アクセス解析など店舗運営をサポートする様々な機能が揃っている。

2015年1月1日より、楽天GOLDの利用料金が変更になり、最大1GBまで月額利用料なしで利用できるようになり、実質「完全無料化」が実現した。

 

②楽天大学RUxの受講

RUxとは「楽天大学エックス」の略称で、ECサイト運営に関する情報やノウハウを無料で学べる約5~10分の動画専門講座のこと。

自身専用のRUxIDでログインし、メインページで受講したい講座を検索することができる。タブレットやスマートフォンにも対応しており、インターネットに接続できる環境であれば空いてる時間でいつでもどこでも受講できる。とにかく時間をかけて、ひたすらRUxを受講し、楽天市場を運営するための基本的ノウハウを身につけていく。何も学ばずに月商100万円を望むのはそもそも不可能だ。

 

③ページの作成

ここまで行ってからようやくショッピングモール内のページを作る作業に移る。トップページ、商品ページに加え、一番最初にユーザーが訪問するページであるLPを2~3ページ作る。(ページ、LPの作成時のポイントは後編にて紹介する。)

楽天市場またはYahoo!ショッピングのルールの一つに、トップページや特商法、送料等々の既定のページと商品ページを作り上げて、モール側に申請を出さないと開店できないというものがある。そのため、初期には複数のページを準備することが必要となる。また、ブランドの一貫性を持つために、トップページから作ったほうがデザインの整合性は取りやすいだろう。

 

④楽天取扱推奨レポートの活用

楽天取扱推奨レポートは楽天市場内での狙い目となる商品をざっくりと把握することができるレポートだ。

そこから「楽天内で検索されてるけど商品が無いワード(No Foundワード)」、「検索ニーズに対して供給が追い付いてない商品(品薄製品)」を頭に入れ、販売可能な商品のLPを優先的に作っていく。ユーザーが実際に楽天市場内で検索した膨大なビッグデータから集計された“商品の仕入れをサポート”する強力なデータベースによって、市場でどんな商品が必要とされているかを把握でき、売れる商品を見極めるやすくなるのだ。取扱推奨レポートは楽天市場に出店していれば無料で閲覧できる。

 

⑤検証改善

以降、②楽天大学RUx受講、③ページ作成、④取扱推奨レポートの活用を繰り返し、より売れる商品を増やしながら、顧客認知獲得(次章で詳細記載)のための施策を織り交ぜていく。

 

 

Yahoo!ショッピング編

 

次にYahoo!ショッピングの場合を見ていく。楽天同様、機能を使いこなしつつPDCAサイクルをうまく回すことが重要となる。具体的なステップを1つ1つ見ていこう。

 

①トリプルの申請

まずトリプルを申請する。トリプルとは、Yahoo!ショッピング出店者向けの有料サーバースペースのこと。楽天での楽天GOLDに相当する。トリプルサービスには、アップロードするファイルのサイズによって、「Yahoo!ショッピング トリプル 300MBプラン」3,000円/月と「Yahoo!ショッピングトリプル 10GBプラン」5,000円/月の2つのプランがある。月商100万円を見据えて本格的にネットショップを開くのであれば後者の10GBプランを申し込むべきだろう。

 

②ランキング上位店の研究

とにかく時間をかけて、ひたすらランキング上位店を見てまわる。Yahoo!ショッピングでは、ユーザーからの評価、売り上げ、サイトのクオリティーなどを得点化することで、月間ベストストアを毎月発表している。

 

③ページの作成

その後にページを作る。それに加えてLPを2~3ページ作成する。ここの作業は、楽天市場とほぼ同様となる。

 

④調査用リンクの設置

店舗内導線およびメルマガ導線は基本的に調査用リンクを設置し、アクセス解析のためのトラフィックデータを蓄積する。調査用リンクとは、バナーやリンクの効果や広告経由の売り上げ、購買率を測定するためのリンクソースコードのこと。使い方もシンプルで、調査用リンクに名前を付けて作成し、作成されたURLの後ろの「index.html」をストア内の特定のページのものと入れ替えて使用すればOKだ。

 

⑤トラフィックデータの分析

上記④の調査用リンクで蓄積されたトラフィックデータを分析し、どのバナーやリンクが効果を上げているかを明確にする。

 

 

⑥検証改善

以降、②のランキング上位店舗を継続的に研究を続けながら、③のサイトページ作成と⑤のトラフィックデータ分析を繰り返し、より効果的なバナーやリンクをもつサイトページに仕上げていく。そして、こちらもここで顧客認知獲得施策(次章で詳細記載)を織り交ぜていく形となる。

 

まずはここで紹介した基本運用ステップを、出店してからしっかり行っていくことが重要となっていくだろう。一部、ショッピングモールにおける違いもあるが、基本は、使うべき機能はしっかり使って、PDCAサイクルをしっかり回していくということが重要となるのだ。

 

 

月商100万円を目指すための「顧客認知獲得」

 

オンライン上では顧客に知られていないお店にはお客さまは一人も来ない。よく知られているお店は多くの人が集まり繁盛する。これは、実店舗でも同じだが、オンラインではより顕著となる。だからこそ、メディアに取り上げてもらったり、広告にお金をかけて露出を増やしたりと、より多くの人にお店を知ってもらう努力が求められる。ネットショップにおいて「多くの人に知ってもらうこと」は、まずは検索エンジンの検索結果の上位に表示されることだと言い換えてもよいだろう。検索結果で上位に食い込めるか否かで、集客力に、さらには売り上げに雲泥の差が表れる。

ここでは、前章の「基本運用ステップ」でも触れた顧客認知獲得について詳細に見ていこう。新規顧客に来店してもらう「集客」と、既存顧客とリピートさせる「増客」の2つの視点で考えていく。

 

集客

 

月商100万円を目指すにあたり、鍵を握るのはショッピングモールにおける集客力だ。モールには多くの顧客がいるが、いかにして自分の店に潜在顧客を集めるかがポイントとなる。

集客においてまず目標とすべきは、商品URLを育て実績をつくることである。ここでは、そのためのポイント2つを紹介する。

1つ目のポイントとして、売上の行方よりも、取り扱う商品を増やすことに集中すべきことが挙げられる。出店して間もない時期はすぐに利益に目が行きそうなところだが、まずは商品を増やすことで、顧客と店をつなげる入り口を増やすことに力を入れたい。ここでの入り口とは、“ショップを知り、利用するキッカケ”といった意味で、このキッカケを増やすことで最終的に購入者を増やすことに繋がる。

2つ目のポイントは、商品名さらにはキャッチコピーにターゲットキーワードを入れることだ。顧客は自分の求めている商品をモール内で検索して探すため、当たり前だがそのキーワードにヒットしない限り商品が売れることは望めない。流行となるキーワードに遅れないためにも、ランキングやイベントなどのモールの動向をくまなくチェックすることを日々怠らないようにしたい。

 

 

増客

 

次に、増客のために力を入れるべき3つのアクションを紹介したい。

1つ目は、初回購入者をリピーターに育てるメールマーケティングを行うことだ。全顧客配信のメルマガの効果が落ち、開封率が5%以下とも言われる中、きちんと施策を行ったフォローメールは高い開封率を維持しており、CRM施策最大の武器と言っても過言ではない。可能であれば、顧客分析を行いグルーピングし、各顧客のニーズに合った「商品」を提示するようなOne to Oneマーケティングにもトライしてみたいところだ。

2つ目は、メルマガ購読者を集めるアクションをすることだ。具体的な内容として、各種ツールにメルマガ登録の訴求をすること・メルマガ購読のメリットを押し出すこと・クーポンをフックにメルマガ登録を訴求することなどが挙げられる。これらのアクションで、目安としては、メルマガ購読者3,000件を目指したい。

3つ目は、メルマガの配信だ。その際、メルマガ登録者のセグメントをかけて配信することや、テキストメールだけでなく、HTMLメールも使うことが大きなポイントとなる。HTMLとはWebサイトを作るための言語のことで、単に文字を並べるだけではなく、文字の色やサイズを変えたり、背景色を変更したり、画像を挿入したり、リンクを貼ったりと色々な機能を持っている。そしてメールの本文中でもこれらの機能を実現できるようにしたのがHTMLメールだ。HTMLは作るのも手間がかかるが、やはり画像などを使って視覚的に訴えられるという効果は大きい。また、効果測定・分析機能が使えるという点でも使わないのは勿体ないだろう。

 

 

楽天市場でもYahoo!ショッピングでも、まずは広告費をかけないで最大限行える基本運用ステップと顧客認知獲得はこのような形になる。しかし、これだけで売れる商品もあれば、売れない商品もあるだろう。モールによる成果の違いももちろんあるだろう。そのため、このような市場環境の中では、生き残るための手段として広告投資も考える必要がありそうだ。ただ、あくまで上述の内容をしっかり行った上で広告投資を考えるべきで、広告投資ありきでのネットショップ運営は成功しにくいだろう。

「ページ作成」、「日々の業務」については後編で見ていく。

 

<参考>

【鉄則】モールで月商100万円を目指すために行うべきこと(後編) - 楽天・Yahoo!ショッピングのページ作成と日々の業務