EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」

20代のサブスクリプションサービス利用実態、言葉の認知度1割に対し利用者は2割

20代のサブスクリプションサービス利用実態、言葉の認知度1割に対し利用者は2割

トレンド
2018/08/24

株式会社テスティ―は20代の若年層男女を対象にサブスクリプションサービスに関する調査を実施、Tes Tee Labにて公開した。調査結果よりサブスクリプションサービスという言葉の認知度は低いものの、サービスを利用している人は2割程度で、月額1,000円未満での利用がスタンダードである事が判明。また、動画・映像配信サービスが最も人気なジャンルであり、Prime Videoが人気NO.1のサービスであった。

なお、調査は男女1,217名(男性600名、女性617名)を対象に実施。

 

サブスクリプションサービスを知っていますか?

主に音楽などのコンテンツ配信サービスにおいて用いられているサブスクリプションサービス。月額で定額料金を支払う定期購入型の販売モデルだ。音楽配信サービスにおいては、期間内は音楽をいくらでも自由に聞くことができ、コスメや食品などは、毎月ネットショップから商品が届くという仕組みだ。

まず「サブスクリプションサービス」という言葉の認知度を調査。この結果、約7割の人は「知らない」と回答しており、「知っていると回答した人は男性で9.3%、女性で5.5%であった。

そこで、サブスクリプションサービスとはどのようなものであるか説明し、改めてサービスの利用有無を聞いたところ、男性の20.0%、女性の18.8%が「利用している」と回答した。認知度は1割以下であったものの、約2割の人がサービス自体を利用しているという結果から、サブスクリプションサービスという言葉が利用者間にまだ浸透していない様子が伺われる。

では、サブスクリプションサービス利用者のサービス利用個数や利用合計金額はいくらだろう。

まず、サービスの利用個数を尋ねたところ、一番回答が多かったのは男女ともに「1個」で男性で63.3%、女性で50.0%でともに半数以上だ。また、「2個」という回答は女性の割合が高く(男性:21.7%、女性:35.3%)、「3個」は男女ともに約1割程度、「4個以上」は男性4.2%、女性6.1%)と数が多くなるにつれ利用者の割合も低くなっている。

また利用金額の合計に関しては、「500円未満」と「500円-1,000円未満」の回答者の割合は大差なく、男女の6割以上が1,000円未満と回答している。なお、男性においては月に2,000円以上利用している人が12.5%いることも判明した。

 

人気ジャンルは「動画・映像配信」、利用ランキング1位はAmazon Prime

続いて、利用しているサブスクリプションサービスの種類を聞いたところ、男女ともに最も回答が多かったのは「動画・映像配信」でそれぞれ半数以上の人が回答している。これに次いで音楽配信(男性:45.8%、女性:47.4%)、電子書籍(男性:11.7%、女性:11.2%)が続いた。(その他を除く)

なお、「その他」と回答した人からは、月額性オンラインゲームやラジオ配信サービス、クックパッドピクトリンクなどが挙がった。

そこで、サブスクリプションサービスを利用している人を対象に「音楽」「映像動画」で利用されているサービスを調査。この結果、音楽ではSpotifyAmazon Music UnlimitedAWAがトップ3に挙がり、映像・動画ではAmazon PrimeHuluNetflixが挙がった。2つのカテゴリーでAmazon Prime関連のサービスが上位にみられたことから、20代Prime会員の多さが伺われる。

 

オフラインのサブスクリプションサービスで利用したいもの、男女ともにフード系に注目する人が多い

スマートフォンのコンテンツ利用を中心に広まりつつあるサブスクリプションサービスだが、定額制での飲食店利用や、服飾品の宅配サービス、物品のレンタルなどオフラインのサービスも多く登場している。

そこでオフラインのサブスクリプションサービスで利用してみたいものを尋ねたところ、男性は「フード系」が、女性は「美容・コスメ」という回答が最も多かった。

その他、注目するサービスとして、趣味友達を作るコミュニティ、家でシェフに料理を習うことができるサービス、電子機器のお試し、あるいはシェアリングサービスなどが挙がった。

 

今回の調査より、サブスクリプションサービスという言葉の認知度は低いものの20代の2割はサービスを利用していることが判明した。利用ランキングの上位のサービスはスマホで利用できるサービスであり、スマホ慣れした20代にとって「お試し」しやすいサービスだと考えられる。指一つで決済が完了してしまう環境下で、支出のコントロールがしやすい定額サービスは今後広まっていくことが予想される。

 

<参考>

サブスクリプションコマース(定期購入)はどこまで定着するのか

サブスクリプション型サービス、「お得感」が利用の鍵