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オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングを成功に導く3つの鍵 - 流行に流されずに地に足の付いた取り組みとしていくために

オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングを成功に導く3つの鍵 - 流行に流されずに地に足の付いた取り組みとしていくために

ノウハウ・ツール
2015/10/16

オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングを成功に導く3つの鍵 - 流行に流されずに地に足の付いた取り組みとしていくために

 

EC市場の活性化に伴い、競合や代替可能な商品が多いジャンルではショップでの売上を作るための集客に苦労するケースが増えてきている。またユーザーの“EC慣れ”もあり、そう簡単にはサイトでモノを購入をしてくれなくなってきている。その結果、国内だけで30万店舗とも50万店舗ともいわれる大量のECサイトの波に埋もれ存在を認知してもらえず、たとえ認知してもらえてもなかなか購入まで至らないという問題が徐々に大きくなってきている。このような状況の中で、お客様にサイト認知してもらい、選んでもらうためのブランディングを掛け合わせた手法としてコンテンツマーケティングが注目を集めている。今回はその中でもオウンドメディアを用いた具体的な実践方法について考えていく。

※本記事の実践方法は、多種多様の手法が存在するコンテンツマーケティングの代表的な1パターンを解説している。

 

★当記事を詳細に解説するセミナーが2/5に開催されます。セミナー概要は記事最下部をご確認ください。

 

 

集客に関わる市場環境の変化

 

なぜ今、コンテンツマーケティングが注目を集めているのか。簡単に背景を説明してみたい。ここ数年でオンラインにおける集客の環境は大きく変わろうとしている。

 

 

特にSEO対策は大きく変化し、長年常套手段として用いられていた被リンク対策などを中心とした、いわゆるブラックハットSEOはGoogleから締め出しをくらい、ここ数年の間にそのような目先の対策はなかなか効きにくくなってきている。一方オンライン広告においても、アドテクノロジーの進歩と共に、Web広告投資手法が多様化し、単一的な方法だけでは費用対効果が上がりにくくなってきている。そんな中ここ数年脚光を浴びているのがソーシャルメディアの活用とコンテンツマーケティングである。今やECサイトの集客とブランディングには欠かせなくなってきたが、実際どのような方法があるのだろうか。

 

<参考>

2015年 マーケティングの生命線は集客に - ECとネット広告のこれから

 

 

そもそもコンテンツマーケティングとは

 

そもそもコンテンツマーケティングとは良質で顧客のニーズを満たし悩みを解決するコンテンツを自社サイト内(≒オウンドメディア)で展開することで、主に検索エンジン経由での集客効果を高めるマーケティング手法である。従来のPUSH型のマーケティング手法とは一線を画したPULL型の新しい手法であり、その一時の集客を求めるのではなく、その見込み客との中長期に渡るコミュニケーションを実践し、最終的に購買に結びつけることを目的とするものである。コンテンツマーケティングにおいては、サイト内に良質なコンテンツを置くだけでなく、その効果を高める為にソーシャルメディアの拡散性を活用することが一般的である。

 

 

コンテンツマーケティングの4つの重要性

 

従来企業から顧客へのアプローチは、“アウトバウンド”と呼ばれる押しつけ型の手法が用いられていた。TVCMや新聞・雑誌などの広告が代表的だが、従来型のメルマガやリスティング広告についてもそのアプローチをとっているものも多かった。しかしコンテンツマーケティングは、“インバウンド”と呼ばれる顧客が自発的に興味を持ち探してきてくれるアプローチを行うものである。サイトで良質なコンテンツを読んだ顧客が、もっと知りたい、このような情報をきちんと発信できる企業であれば良い商品を取り扱っているに違いない、と積極的にアプローチしてきれくれるようにしていくのだ。

このようなことが実践できると、以下の4つのメリットを得ることができるのがコンテンツマーケティングだ。

 

 

SEO効果が高い

良質のコンテンツは多くのユーザーに愛され、シェアされる。その結果、Google上での評価も必然的に高まっていき、SEO効果が高まる。元来Googleはユーザーにとって最も価値のあるコンテンツはどのコンテンツか、という視点を機械化し順位付けを行っている。従来はその機械化ロジックの裏をかいた手法(≒ブラックハットSEO)が主流となっていたが、最近ではGoogleのロジックの精度も上がり、本当にためになるコンテンツが上位に表示される流れができてきている。そして今後もその流れはより強固なものとなると思われる。そのためそのようなGoogleの目指している方向性にも合致しているともいえる。

 

潜在顧客に好かれる

繰り返しになるが、良質のコンテンツは潜在顧客にも愛される。そのような潜在顧客が自発的にその企業が提供している商品やサービスを探しにいくことで、まさに“インバウンド”の流れが構築できる。そしてその結果、その企業には確固たるブランドが潜在顧客の中に築き上げられるのだ。

 

投資が蓄積型となり時間経過と共にROIが向上する

1クリックで消化されてしまう従来型の広告投資や、数秒で流れてしまう従来のTVCMなどとは異なり、オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングに関わる投資は蓄積型となることが特徴だ。Facebook広告では、その投資は「いいね数」という形で蓄積され、Facebookのロジックにも依存する部分もあるが、「いいね」を押したユーザーのタイムラインにいつでもリーチできる権利を得続ける。また、時間とコストをかけて作成した良質なコンテンツは、オウンドメディア内にしっかりと蓄積されていくだろう。そのため時間が経てば経つほど投資対効果が高まっていくことになるのだ。

 

運営のマインド変化

オウンドメディアで潜在顧客のためになる良質なコンテンツを提供していくということは、運営者のマインドも大きく変えていくことになる。実際問題としてこのポイントが一番大きな成果であると感じるケースも多い。少しでも楽して儲けよう、そこまでしっかりその潜在顧客の悩みと向き合わなくても売れるのではないか、というような邪まなマインドがあったら良質のコンテンツは作ることは出来ない。その業界のため、その商品に関する悩みを持っている顧客の役に立ちたいというマインドが、良質のコンテンツを作り続けるためには重要になってくるからだ。

 

<参考>

ECサイトのインバウンドマーケティング元年がやってきた - 前編:ECサイトでもインバウンドマーケティングが重要な4つの理由

 

 

オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングの間違えと正しい実践方法

 

いくつかの間違った実践方法を紹介しよう。

いわゆる「店長の日記」的なブログを行うことはコンテンツマーケティングとはいわない。店長の日記では、店長が毎日あったことをつらつらと記載していることが多く、白い花が咲いてました、新人が加入しました、などその商品を欲しい顧客からしたらどうでもいいテーマでの記事を提供していることが多い。また、同じく自社商品・サービスの売り売り記事もNGだ。顧客はもっと公平な目線での情報を欲しており、公平な目線で他社と比較してあげる方が好感は得られやすいものだ。

また、ソーシャルメディアの活用方法でも注意したい点がある。オウンドメディアを構築するのに手間がかかるからといって、FacebookやTwitter上のみで情報を提供するのもオススメできない。いつまでもそのソーシャルメディアが常に万人が使い続けるわけではないということをしっかり考慮したい。必ずどのようなソーシャルメディアが台頭してきても対応が出来るように、オウンドメディアを準備して情報提供を行いたい。また、SEO対策の観点から言ってもソーシャルメディア上のコンテンツが上位表示されてもあまり意味がなく、オウンドメディアが上位表示されてこそ意味があるのだ。

 

 

 

それでは本題の正しい実践方法にうつろう。

 

強みを見つけそのテーマでのプチ新聞社となる

まずオウンドメディアを構築する場合に直面する課題は、どのようなテーマで情報発信をしていくべきか、という問題だろう。既に市場に類似のテーマを取り扱うメディアがある場合は慎重になりたい。その場合重要なことは、あなたの企業や商品・サービスにどのような強みがあるのか、という点だ。その強みをしっかり見つけて、それを活用したテーマを選んでいく必要がある。

強みなんてうちの会社・商品・サービスにはない、と感じる人も多いかもしれない。しかし、様々な切り口を当てることで、必ず他の会社・商品・サービスにはない強みというものを見つけることができるはずだ。例えば、会社の歴史、生産者の想い、専門性、サポート体制、納期、などなどしっかりとした強みを見つけていきたい。

また、思い悩んだら競合店舗や他の業界などを幅広く見てみるといいかもしれない。その会社の強みは何か、どのようなことをサイトで訴求しているのか、そういうところから自然と自社の強みが見えてくるかもしれない。

そして、その上でその視点、切り口での「プチ新聞社」となったつもりになって、記事のテーマ選定やコンテンツ作成を進めていく必要がある。このような取り組みを続け、「○○と言ったらまずこのメディアだよね」そう言ってもらえる、特定セグメントでのNO1メディアを作っていくことが最も重要となる。

 

編集長を置き体制を見直す

オウンドメディアを運営するということは、リスティング広告を運用することとも、ECサイトを運営することとも異なるスキルが必要となる。そのため想いを共有出来るライターを見つけることも必要だ。しかし初期はインハウスで対応することもできなくはない。

一方で、絶対になくてはならない人材が編集長だ。編集長はメディアの方向性を決定付ける重要な担当者であり、間違ってもアウトソースしてはならない。編集長の想いの強さとメディアの良し悪しは完全に比例するといってもいいだろう。編集長は常に業界に目を配り、コンテンツ企画を行う。そして公開前の記事のチェックを行い最終判断を行う。場合によっては自ら筆を執る場合もあるかもしれない。また副編集長的な役割を担ってくれる人材がいない場合は、コンテンツの内容構成を検討し、ライターに指示を出していく必要もある。そして公開スケジュールの管理、記事の公開・SNSの投稿なども対応していく、まさに公開後のキーマンともいえるだろう。

 

継続する

何事も継続することは大事だが、特にコンテンツマーケティングは継続が非常に重要だ。コンテンツは最低でも週一回の更新が必要だと言われている。そのため、メディアを構築し公開する場合は、しっかりと週一回のコンテンツ作成を継続できる体制を整えてから公開するようにしたい。継続する上では、失敗や間違いもあるだろう。しかりそれが血となり肉となり運営ノウハウとして蓄積していき、さらにユーザーに愛されるメディアつくりへと繋がっていくのだ。いきなり100点満点のメディアを目指すのではなく、読者と共に成長していくことも悪くないだろう。

 

<参考>

ECサイトのインバウンドマーケティング元年がやってきた - 後編:ECサイトでインバウンドマーケティングで成果を上げる5つのポイント

ECサイトでのコンテンツマーケティング成功事例厳選4選から学べること

 

 

成功に導く3つの鍵 - 流行に流されずに地に足の付いた取り組みとしていくために

 

ここ半年、コンテンツマーケティングというキーワードを非常に多く耳にするようになった。しかし一方で、その取り組みが本当に潜在顧客の役に立っているのか、という視点において懐疑的なケースが多い気もしている。オウンドメディアを用いたコンテンツマーケティングにおいて、この一時的な流行に流されずに地に足の付いた取り組みとして成功を収めるには、3つの鍵があると考えている。

 

 

顧客に愛されるメディア作り

どうしても集客施策の一環として、リスティング広告の予算をコンテンツマーケティングに割り振る形ではじめたりすると、目先の結果を求めて企業目線でのメディア作りを行ってしまいがちだ。企業活動として行う以上理解できないでもないが、潜在顧客の信頼をしっかり勝ち取り、「顧客に愛される続けるメディア」をしっかり作っていくことが重要な1つ目の鍵となる。

 

量よりも質を重視

コンテンツの質を定量的に計測することができない以上、仕方のない流れではあるが、1記事数千円で100記事作成してもらう方が、本当に反応が良いか分からない質の高い記事を数記事作成するよりも安心する。しかし、安かろう悪かろう記事を量産するのではなく、しっかりとニーズに沿い、潜在顧客の悩みを解決するための魂のこもった良質な記事を試行錯誤しながら作成していくことでしか、潜在顧客の共感は得られない。量よりも質を重視したコンテンツ作成を行っていくことが2つ目の鍵となる。

 

コンテンツをしっかりマーケティング

良質のコンテンツをただ作っただけで安心してはならない。作ったコンテンツはしっかりと潜在顧客のもとへ届けなくてはならない。ソーシャルメディアを使い、場合によってはハウスリストを使い、丁寧にそしてしつこくコンテンツをマーケティングしていくことが重要となる。これが3つ目の鍵だ。

 

この3つの視点を踏み外さなければ、あなたの魂のこもったメディアは、潜在顧客の役にきっと立つようになっているだろう。

 

 

最後に紹介となるが、当記事を詳細に解説するセミナーが開催される。コンテンツマーケティングによる継続的な集客改善についての情報収集を行いたいという方は是非参加して頂きたい。

【日時】 2016年2月5日(金)15:30-20:00 (受付開始 15:15)
【内容】 コンテンツマーケティング成果の伸び悩み解消 〜コンテンツマーケティングの効果的な運営と記事作成法とECへの活用〜
【会場】 ちよだプラットフォームスクエア 会議室504
【会費】 3,000円
【主催】 株式会社リ・アライズ、GMOメイクショップ株式会社、エンパワーショップ株式会社
セミナー参加申込はこちらから