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【2020年版】D2Cサイトランキング ― D2Cの定義から紐解いた評価軸に基づく、国内57+海外7のD2Cサイトの評価

【2020年版】D2Cサイトランキング ― D2Cの定義から紐解いた評価軸に基づく、国内57+海外7のD2Cサイトの評価

トレンド
2020/06/11

D2Cサイトランキング ― D2Cサイトの定義から紐解いた評価軸に基づく、国内57+海外7のD2Cサイトの評価

 

ブランドが直接消費者とコミュニケーションを取ってモノを売る形態として脚光を浴びている「D2Cサイト」。しかし、このD2Cサイトについて、国内外で様々な定義や概念が乱立しており、確定的な定義付けをすることは難しい。そこで、今回は、具体的にどのようなサイトがD2Cサイトと定義されるのかを考え、そこから理想的なD2Cサイトとはどのようなものかを整理し、国内でD2Cサイトと呼ばれる57のブランドサイトと海外7サイトを、eccLab独自の評価軸で評価を行いランキングした。

 

このランキングはサイトの優劣を明確にすることが目的ではなく、D2Cサイトの定義を具体的なサイト事例を元に改めて考え、理解を深めることを目的としている。また、ブランドの背景情報などは一切考慮しておらず、実情に即していない部分もある可能性がある点もご理解下さい。

 

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注)この記事には、同じ内容の2023年最新版、D2Cサイトランキングが既に公開されています。

【2023年版】D2Cサイトランキング ― D2Cの定義から紐解いた評価軸に基づく、国内57+海外7のD2Cサイトの評価
D2Cサイトランキング ― D2Cサイトの定義から紐解いた評価軸に基づく、国内57+海外7のD2Cサイトの評価 ブランドが直接消費者とコミュニケーションを取ってモノを売る形態として定着しつつある「D2Cサイト」。しかし、このD2Cサイトだが、そもそもこれが「D2Cサイト」...

 

 

D2Cとは

 

D2C(Direct to Customer)は、製造事業者(ブランド)が仲介者を通さずに自社の商品を直接顧客に販売し、また、顧客体験をECサイトやSNSアカウントを介して直接提供する仕組み・形態を意味する。DTC、DtoC、など複数の表記が存在しているが基本的に意味は同一だ。(当記事ではD2Cと表記する。)また、D2Cを行っているブランドをD2Cブランド、D2Cブランドの商品を販売しているECサイトをD2Cサイトと言う。

従来(2000年代頃)のD2Cはテレビやラジオ等のマス広告を使わずに、顧客に商品やブランドのカタログを配布することや、イベントで対面して個客と関係性を構築することを指していた。しかし2010年以降、資本集約型サプライチェーンが主流だった米国において、D2Cというキーワードは、ブランドの購買体験のオンライン化を指すような現在の使い方に変遷していった。そして、ブランドが独自にデジタルネイティブな若年層を中心にInstagramやYoutubeなどのSNSを通じて顧客と強固なリレーションシップを構築することができるようになり、D2Cは一気に加速していった。

しかし一方で、D2Cというキーワードの定義には曖昧さもある。例えば、ECサイトを通した販売を行い、SNSアカウントを持っているブランドが全てD2Cブランドであるといわれることもある。しかしそれは、今流のD2Cの定義では間違えと言えるようだ。

D2Cはブランドが顧客から直接反応を得ることができるデジタル媒体を使って顧客にリーチし、ECサイトで商品を販売することが前提となる。また、顧客と直接コミュニケーションをとって得たデータや示唆を元にブランドをブラッシュアップしていき、その価値を高めていくプロセスも存在しなくてはならない。そのため、例えばブランド設立当初は商品ラインナップが少ないブランドが、ブランド価値の上昇と共に、商品ラインナップを増やしていくような形態を取ることが多いと言える。さらに、D2Cの成功には顧客コミュニティの存在が必須であり、ブランドは顧客間のコミュニケーションも促進させる必要がある。その手段の一つとして、そしてプロモーションの手法の一つとしてもリアル店舗を持つことがあるため、D2Cが必ずしもデジタル上の取引のみであるとも言えない点も重要だ。

また、今流のD2Cの定義にあてはまる部分も多いが、既にメガブランド化してしまったブランドもD2Cサイトとして取り扱われないケースも多い。例えば、ドクターシーラボ、スカルプD、ユニクロ等がそれにあたり、これらのブランドはD2Cサイト的な施策を多く行っているものの、巨大化し、D2Cブランドを卒業していった成功例と捉えた方が良さそうだ。

こうしてみると、D2Cは、多くの定義に囲まれているものとなるが、ブランド、商品、コミュニケーション、プロモーションの4つの観点においてそれぞれ重要な示唆が隠されていると考えることが出来そうだ。

 

 

D2Cサイトとしてやるべきこと、やってはいけないこと

 

ブランドが直接消費者とコミュニケーションを取ってオンラインでモノを販売したら、全てのケースにおいてD2Cと言えるわけではないことは前述で理解してもらえたのではないだろうか。ここでは、それをさらに深堀りし、ブランド、商品、コミュニケーション、プロモーションの各視点においてD2Cサイトとしてやるべきこと(Do’s)とやってはいけないこと(Don’ts)を簡単な表現で整理していく。

 

ブランド

D2Cブランドは、オンライン上において、メインにカスタマーとコミュニケーションを取る。そのため、リアル店舗以上に、オンライン上でのブランドの世界観の統一は重要だ。

Do’s:全てのチャネルにおいて同じ世界観をカスタマーに伝える

Don’ts:統一した世界観が存在しない

 

商品

D2Cサイトにおいては、カスタマーにしっかりと意思を伝え、分かりやすくサイトを構成する必要がある。そのため、このブランド、そしてこのサイトではどのような商品をどのような意思を持って売っているのかと言う点をクリアにしていく必要があるため、商品ラインナップについて初期フェーズにおいては限定していくことが理想的だ。

Do’s:ロイヤルカスタマーを獲得するまで商品ラインナップを最低限度に厳選する

Don’ts:最初から多数の商品ラインナップをサイトに提示する。

 

コミュニケーション

D2Cブランドは、カスタマーと共にオンライン上でブランドを育てていく必要がある。そのため、オンライン上で、あらゆるチャネルにおいて、積極的にカスタマーとコミュニケーションを取って行く必要がある。

Do’s:カスタマーとのコミュニケーションをオンライン上で積極的に取る

Don’ts:カスタマーとのコミュニケーションをオンライン上で積極的に取らない

 

プロモーション

D2Cブランドは、前述と同じく、カスタマーと共にブランドを育てていくため、プロモーションにおいても双方向性を重視した施策をしっかりと行っていくべきだ。

Do’s:双方向性のあるコミュニケーションをつくることが可能なデジタル媒体をメインに使う

Don’ts:仲介業者に頼らず、テレビCMなど顧客からの反応を直接知ることができない双方向性のない媒体の利用をメインとする

 

 

どのようにD2Cブランドは成果を最大化することが出来るのか

 

D2Cブランドが成果を最大化させるためにはどのようなことをしていく必要があるのかを考えていく。ここでも、ブランド、商品、コミュニケーション、プロモーションの各視点で整理していこう。

 

ブランド

D2Cにおいて商品以上に重要と言えるものがブランド理念やブランドストーリーだ。ターゲットとなる顧客は商品そのものよりも商品が作られた背景や、商品にこもっている理念を重視している傾向がある。そのため、ブランド理念やブランドストーリーを顧客がD2Cサイト上や、顧客接点となるSNS上においても、統一感のあるトーン&マナーで提供し、なおかつ見つけやすく工夫することが顧客のエンゲージメントを高め、顧客獲得・顧客維持に繋がる。また、モノを売るサイトではあるが、D2Cサイトの場合は、ブランド体験を重視するため、必要以上に売り売り要素、例えば大き過ぎるSALEバナーや、キャンペーン表記などは避けるべきだろう。

 

商品

D2Cブランドでは、初期において、ブランド認知から購買へ直線的に誘導していきたいため、顧客が悩むプロセスを最低限にすることが理想的だ。そのため、商品数は当初は可能な限り少なくすることが望ましい。その上で、D2Cの強みである顧客とのコミュニケーションから得られるデータや示唆を基に、商品ラインナップをブラッシュアップしながら再構成していくことが効果的だ。また、サブスクリプションサービスを提供することで顧客維持率を高めることや、 トライアル品を提供することで今まで使ったことのないブランドを利用することをためらう顧客に、よりD2Cブランドを利用しやすい環境を整えることも重要だ。

 

コミュニケーション

D2Cを成功に導くためには、ブランドと顧客のダイレクトなコミュニケーションだけでなく、顧客間のコミュニケーションを促すことも重要だ。この2つのタイプのコミュニーケーションをしっかりと構築することで、顧客のエンゲージメントをより強固なものにすることができる。主にオンライン上でのコミュニケーションが主となるD2Cにおいては、口コミやQ&A、チャットなどによってコミュニケーションを活性化していく必要がある。また、商品と直接的には関係ないが関連のあるライフスタイルコンテンツを積極的に発信する、いわゆるコンテンツマーケティングを実践することも重要だろう。

 

プロモーション

D2Cブランドの存在を顧客に周知させるプローモンションもD2Cにとって重要な要素となる。Facebook、Twitter、Instagramの利用だけでなく、最近ではLINEのビジネスアカウントを有効に活用することも重要になってきているようだ。これらのSNS上の広告に加えて、インフルエンサーを利用することでプロダクトを通したライフスタイルの提案が可能となり、ブランドを利用することで得られる体験を伝える有効な手段となる。また、顧客にダイレクトにブランドの世界観を知ってもらうために、リアル店舗を持つことやポップアップショップを開くことも必要になってくる。ただし、D2Cブランドが店舗を持つ目的は体験と顧客同士の交流だ。そのため、リアル店舗の中でも、直営店はカスタマーとカスタマーのコミュニケーションのきっかけをつくる場となるため、D2Cブランドとして重要となるが、取扱店舗は他社ブランドと比較され、同じブランドのユーザーのコミュニケーションを促進させると考えにくく、おススメ出来ない。

 

 

D2Cサイトの評価軸と評価項目、評価方法

 

D2Cサイトにおいてやるべきこと、やってはいけないこと、そして成果を最大化するために必要なことから、D2Cサイトを評価するための評価軸と評価方法を紐解いていくことにする。ここまで説明してきたように、ここでもD2Cサイトの評価軸はブランド、商品、コミュニケーション、プロモーションの4軸と“結果”を併せた5軸で進めていく。また、結果以外の評価軸について3つずつの評価項目を、結果軸は2つの評価項目を設け、合計14項目で評価を行った。結果以外の評価項目については、〇△×の3段階での評価を、結果軸については◎〇△×の4段階で評価を行い、各軸6点満点、5軸合計で30点満点での評価となっている。

それぞれの評価軸の評価項目と評価方法を見ていこう。なお、これらの評価はランキング作成のために便宜上一意的に行っているものであり、取り扱い商品によっては、意図的に〇となる取り組みを行っていないケースもある等、場合によっては絶対的な指標とならないことをご理解頂きたい。

 

ブランドの評価項目と評価方法

・ブランド理念を分かりやすく発信しているか

〇 ブランド理念/ストーリーのページがある+SNS上にハイライトがある
△ ブランド理念/ストーリーのページがある
× ブランド理念は記載されているがページがない

 

・SNSアカウント、ECサイトでトーン&マナーの統一感はあるか

〇 SNSとECサイト両方に統一感がある
△ SNSとECサイトに部分的に統一感がない
× SNSとECサイトに統一感がない

 

・売り売り感がSNSアカウント、ECサイトで目につかないか

〇 値段やSALEなどの表記がECサイトの統一感を壊さないように表示されている
△ 値段やSALEなどの表記がやや目立つ
× 値段のSALEなどの表記が目立つ

 

商品の評価項目

・商品ラインナップは適切か

〇 商品数が10以内である
△ 商品数が10以上だがベストセラーの商品が分かりやすい
× 商品数が10以上でベストセラー商品が分かりにくい

 

・サブスクリプションサービスを活用しているか

〇 通常販売と定期購入の両方がある
△ 定期購入のみ
× 定期購入がない

 

・トライアル商品を準備しているか

〇 トライアル品がある/初回割引がある
△ トライアルはないが返品ができる
× トライアルがない

 

コミュニケーションの評価項目

・口コミはSNSアカウント、ECサイトで分かりやすく提供しているか

〇 両方(SNS+ECサイト)で分かりやすく提供されている
△ 片方だけで提供されている、もしくは両方で提供しているが分かりにくい
× どちらにもない

 

・双方向コミュニケーションを分かりやすく行っているか(Q&A・チャット)

〇 両方(SNSでのQ&Aをハイライトに残している+チャットサービス)を行なっている
△ 片方だけ行なっている
× どちらにもない

 

・ライフスタイルコンテンツによる情報発信をサイト、SNSで分かりやすく行っているか

〇 両方(ブログ/ジャーナル+SNS上でのコンテンツ発信)を行なっている
△ 片方だけ行なっている
× どちらにもない

 

プロモーションの評価項目

・SNSアカウントは網羅的に活用しているか

〇 SNSを4つ以上利用している
△ SNSを3つ利用している
× SNSを2つ以下利用している

 

・インフルエンサーによるプロモーションを分かりやすく行っているか

〇 ブランドを利用するインフルエンサーの投稿がハイライトに上がっている/ストーリーでリポストされている
△ ブランドを利用するインフルエンサーがフィードの投稿にある
× ブランドを利用するインフルエンサーの投稿がない

 

・販売チャネルは適切か

〇 オンラインと直営店の両方を持っている
△ オンラインのみを持っている
× リアル店舗での販売は取扱店舗をメインに行っている

 

結果の評価項目

・サイトへのアクセスは獲得できているか

◎ 100万(1M)以上
〇 10万(100K)以上
△ 10万(100K)未満
× NA

SimilarWebのMonthry Visit数にて判定

 

・SNSへのフォロワーは獲得できているか

◎ 10万人以上
〇 5万人以上
△ 1万人以上
× 1万人未満

※各社のInstagram公式アカウントのフォロワー数にて判定

 

 

今回評価したD2Cサイト

 

今回評価したD2Cサイトは、国内にて各社が事例等で取り上げているサイトを主にピックアップした。対象は化粧品15サイト、アパレル16サイト、食料品15サイト、その他ジャンル11サイト、海外事例から7サイトのあわせて国内57サイト、海外7サイト、合計64サイトとなる。

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D2Cサイトランキング

 

それでは、評価結果とランキングを取り扱い商材カテゴリ別に見ていこう。ランキング作成の元となる各評価軸の調査は2020年5月10日から5月31日に実施した。

 

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化粧品

まずは化粧品カテゴリから見ていこう。

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化粧品カテゴリは、全般的に、ブランド軸の評価が非常に高い傾向があった。また、商品軸の評価も商品特性上比較的高くなっている。化粧品カテゴリで1番総合スコアが高かったサイトはヘアケア・スキンケア商品を取り扱うBOTANISTだ。

5つの評価軸全てにおいて4ポイント以上となっており満遍なく施策を行っていることが分かる。2番手になったのはヘアケア商品を取り扱うRETOIROだ。コミュニケーションと結果が中程度の評価となっている。3番手はスキンケアを取り扱うmeethと同じくスキンケアを取り扱うN organicだ。meethはプロモーション以外は高い評価となっているものの結果が伸び悩んだ。N organicは全体的に中程度の評価となっており、その中でもプロモーションに改善の余地があった。

 

アパレル

続いてアパレルカテゴリを見ていく。

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アパレルカテゴリは、全般的にブランド軸とプロモーション軸の評価が高い傾向があった。一方で商品軸の評価は、その商品特性故に全体的に低い。アパレルテゴリで1番総合スコアが高かったサイトはオーダースーツを取り扱うFABRIC TOKYOだ。

FABRIC TOKYOは、結果軸以外の全ての軸において高い評価となっており、特にブランド軸では最高の評価となっている。アパレルカテゴリは全体的に商品を絞り込んだり、サブスクリプションやトライアルなどが難しいが、FABRIC TOKYOでは丁寧に対応を行っている。2番手はレディースカジュアルをメインに取り扱うCLANEだ。CLANEはプロモーション軸が最高の評価となっており、ブランド軸も非常に高い評価となっている。3番手はヴィンテージ品を取り扱うAmeri VINTAGEだ。Ameri VINTAGEはプロモーション軸と結果軸の評価が高い。CLANEやAmeri VINTAGEはInstagramのフォロワー数が非常に多いなど、プロモーションから結果に結びついているサイトと言える。4番手のRANDEBOOもプロモーション軸が最高評価となっているなど、アパレルのD2Cサイトは非常に特徴が表れている結果となっている。

 

食料品

食料品カテゴリを見ていく。

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食料品カテゴリは、全般的に商品軸の評価が非常に高い傾向があった。また、その他の評価軸のスコアも高く総合スコアは今回調査したカテゴリの中で最高となっている。食料品テゴリで1番総合スコアが高かったサイトは栄養食品を取り扱うBASE FOODと、プロテインを取り扱うGRONだ。

この2サイトの評価結果は非常に似ており、商品軸が最高評価となっており、ブランド軸とコミュニケーション軸も高い評価となっている。食品と言う直接口にするものだけに、しっかりとブランドと商品については考えられていると言えるだろう。3番手はおやつを取り扱うsnaq.meだ。snaq.meは一番悪い評価でも3となっており、全体的に非常にしっかりとD2Cとしての取り組みを行っている。4番手はサプリメントやスキンケア商品を取り扱い、このカテゴリとして取り扱うべきか難しいところもあったKINSだ。非常にオリジナリティの高いコンセプトを持っており、ブランド評価が最高となっている。

 

その他

その他のカテゴリを見ていこう。

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その他のカテゴリ1番総合スコアが高かったサイトはペットフードを取り扱うPETOKOTO FOODSだ。

PETOKOTO FOODSは、ブランド軸で最高評価となり、商品軸、コミュニケーション軸、プロモーション軸でも高い評価となっている。2番手は靴のインソールを取り扱うTENTIALだ。TENTIALも結果軸以外の全ての評価が高くなっており、バランスが良い取り組みを行っている。3番手はレディースのアイウェアを取り扱うLAVIDだ。LAVIDはプロモーション軸が最高評価で、コミュニケーション軸も高い評価となっている。4番手はアウトドア商品を取り扱うsnow peakだ。snow peakはブランド軸と結果軸の評価が高くなっている。

 

海外

最後に、海外で成功事例として取り上げられているD2Cサイトを見ていこう。

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海外サイトは成功事例として多くのサイトで取り上げられているサイトだけあって、非常にスコアが高い。特にブランド軸と結果軸が全体的に非常に高くなっている。国内のサイトの最高スコアが21となっているため、海外サイトの上位3サイトはそのスコアを上回っている。その中でも1番総合スコアが高かったサイトがスキンケアを取り扱うGlossier.だ。

Glossier.は、コミュニケーション軸と結果軸で最高の評価となっており、ブランド軸とプロモーション軸でも非常に高い評価となっている。商材特性上行っていないサブスクを除けばほぼ完璧な対応を行っており、まさにD2Cの鏡と言える。2番手はデンタルケアを取り扱うquipだ。こちらもブランド軸、商品軸の2軸で最高の評価となっており、結果軸も非常に高い評価となっている。3番手はアイウェアを取り扱うWarby Parkerだ。Warby Parkerは、ブランド軸と結果軸の評価が高く、海外のD2Cサイトの典型的な取り組みを行っていると言える。

 

 

D2Cサイトランキングから読み解くD2Cサイトの未来

 

今回は、国内外64のD2Cサイトをピックアップして、5つの評価軸からそれぞれ詳細に評価を行った。繰り返しとなるが、このランキング作成はサイトの優劣を明確にすることは目的ではなく、D2Cサイトの定義を具体的なサイト事例を元に改めて考え、理解を深めることを目的としている。そのため、成功しているD2Cサイトと言うのはどのような取り組みを行い、どのようなことを意識しているのか、その成功の要因を理解していって頂ければ幸いだ。

D2C発祥の米国のD2Cサイトの評価は非常に高いが、それらのサイトを参考に取り組みを進めていくことで、今後日本のD2Cサイトもより進化していくのではないだろうか。

InstagramをはじめとしたSNSの浸透により、ブランドは顧客とコミュニケーションを深めることが出来、またプロモーションへの活用も可能となった。その結果、従来のマス媒体を中心とした一方的なブランドからの情報発信を行う時代は完全に終わりを告げたと言って良いだろう。D2Cサイトは、これからのデジタル時代のブランドの新しい形、そしてECの新しいスタイルを作っていくだろう。

 

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