楽天株式会社は、2018年2月13日に2017年度通期及び、第4四半期決済を発表。国内EC流通総額は前年同期比13.6%増の3.4兆円となった。
2017年における楽天全体の売上収益は20.8%増加し、約9,440億円となった。国内ECの売上収益は約3,900億円と前年比25.6%増加したものの、営業利益は746億円で前年比3.8%の減少であった。また、国内EC流通総額にクレジットカードショッピング取扱高など各種決済サービスの取扱高や海外EC、楽天マーケティング取扱高を合わせた、グローバル流通総額は、12.9兆円と前年同期比21.1%増加であった。
楽天市場における出店店舗数は、2017年12月時点で前年の同月よりも1,091店舗増加した45,619店舗となった。楽天は、これまではSPU(スーパーポイントアッププログラム)を中心にロイヤルカスタマーのへの更なる満足度向上を目指すことで、囲い込みを成功させてきた。今後は、新規会員獲得に力を入れるとともに、楽天経済圏の拡大、日用品ECの拡大により攻めの姿勢をとっていくという。
また今後は、楽天市場に出店している店舗全てに楽天Payを導入することを提言、楽天を介した決済利用の拡大を目指す。
物流においては、商品のピッキングからユーザーのもとへ届けるまでの工程をすべて楽天が管理するエンドtoエンドを実現させるという。
直販ビジネス(日用品)であるRakuten Directでは、既存のLOHACOよりも売上収益で約2.1倍と好調な伸びをみせた。今後は、価格や配送・ジャンルの特性を重視した戦略を推進していくという。
CtoCにおいて、2月26日に統合予定のラクマとフリルは、TVコマーシャルや手数料無料化などの施策により、流通総額は急成長し、今期の流通総額は前年同期比2.7倍であった。また、年間算流通総額は約1,400億円であり、早急に3,000億円突破を目指していくという。
<参考>
楽天、ラクマとフリルを統合。ユーザーとデータの集約による成長加速を狙う
また、購買データを主軸とした広告配信プラットフォーム事業の開始や、既に開始している各店舗へのチャット機能搭載を早い段階で実現していくなど、出店店舗へのサービスを充実させていくという。
なお、海外ECである、Ebatesの年間流通総額は、前年度比47.2%増加の9.7億ドル、日本円にして約1,086億円となり、好調な推移をみせている(2017年の平均為替レート:1ドル=112円)。
楽天は今回の決済発表会において、新たに開始する広告事業から多くの収益を得ることができると見込んでおり、楽天のもつユーザー、データ、ブランドを駆使した攻めの姿勢をとっていくとしている。