EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」

【米国】強みを活かし商業利用を伸ばすPinterestの新機能“Shop the Look”

【米国】強みを活かし商業利用を伸ばすPinterestの新機能“Shop the Look”

トレンド
2017/03/08

写真SNSアプリPinterestの新機能“Shop the Look”をいち早く利用し始めた大手デパートのMacy’s、ディスカウントストアのTarget、EC家具屋Wayfair。これらの企業は、消費者の購入角度を的確に判断し、売り込みに活用している。

 

写真に写るアイテムを直接購入できるというPinterestの新機能は、Instagramの購入可能な写真広告機能と類似しており、Macy’sやTargetはこの機能を活用。他のソーシャルメディアのプラットフォームに比べ、Pinterestはユーザーが既に買い物のアイディアを求めて閲覧していることが多いため、購入に結び付けやすいのが特徴だ。

 

<参考>

加速するソーシャルメディアとECの直結化 - 満足度の高いフィードと「BUY」ボタンの融合は実現するのか

 

「商品を検索したり見つけたりする事はPinterestの特徴そのもの。Shop the Lookは、商品を閲覧するユーザーを購入に導くことに優れたアプリと言える。商品を発見した時が一番高いと言われている消費者の“購入動機”をスムーズに購入へと導くことができれば、このプラットフォームでの販売促進が期待出来る」と話すのはビジュアルコンテンツマーケティングプラットフォーム企業OlapicのCEO兼共同創業者のPau Sabria氏。

「Olapicは自動的に商品の写真やライフスタイルのイメージなどをキュレートし、タグ付けする。Olapicの許可を通して商品をPinterest内の見つけやすい場所に配置すれば、販売の加速も。我々は更に買い物可能なコンテンツを増やしていく」と話す。

因みにShop the Lookプラットフォームは、Olapic社が制作の一部を担っている。

 

購入可能な“ピン”

Shop the Lookは、パートナー企業の写真の共有と、その画像内の商品にショッピング機能を持たせるというPinterest内の新機能。

この広告機能は、Instagramが類似機能をローンチした直後に発表された。ファッションブランドのKate Spadeや、紳士服屋JackThreads、オンライン眼鏡ショップWarby Parkerなどは、Instagramの広告機能をいち早く商業利用し、ユーザーのアプリ上の行動に沿った方法で商品を購入できるようにした。

Instagramの新広告機能は、ソーシャルメディアでのショッピング数が予想していた数に追いついてきた事を意味。小売業者は、ソーシャルメディアプラットフォームのニュースフィードに直接画像を投稿し、そこに商品の販売ページをタグ付けする事で、ユーザーがショッピングしやすい環境を作り出している。以前に“購入ボタン”機能を付加した際はさほどの反響は得られなかったが、今回はほとんどのスマートフォンユーザーが利用しているInstagramアプリに追加された広告機能とあって、売り上げの増加を期待できるかもしれない。(続きを読む

 

一方Pinterestは、そもそもユーザーがショッピングの商品検索のために利用しているという点で、Instragramより有利かもしれない。ユーザーの多くは、Pinterestを家具や服など買いたい物の情報を集めるために利用しているのである。

 

Macy’sやWayfair、Targetなどは、ソーシャルメディアが商品販売をどのように展開するか試行錯誤している中、その新しい広告機能を使いこなそうと努力している数少ない小売業者。

通常のPinterest上のピン(視覚的なブックマーク。Pinterest内で“Pin”と呼ぶ)と同じように見える画像だが、下には商品リストが続き、そこから購入が可能。こうして、購入までの過程はシームレスに繋がれている。

Pinterestの初期の試験では、ユーザーはShop the Lookピンを通常のピンの3、4倍多く使用し、5倍の数のピンを保存していると示した。

 

“購入ボタン”の戦略

期待外れと言われ、Twitterがその機能を削除したソーシャルメディア上の“購入ボタン”機能。しかし、だからと言って他のプラットフォームでも失敗に終わったという訳ではない。ソーシャルサイトの敗因はその妥当性を軽視したことだと専門家は言う。

Twitterの“購入ボタン”が削除された事は、その成果から考えると不思議ではない。しかしInstagramやPinterestのようなプラットフォームには、まだこれが成功する可能性を秘めている。これらのプラットフォームユーザーのアプリ利用時間は長く、ニュースフィードには個人の志向に合わせた物だけを置くことができるからだ。(続きを読む

 

「Shop the Lookは、ユーザーがファションやインテリア、美容商品などをピンポイントで見つけ出す手伝いをする」と話すOlapic社CEO、Pau Sabria氏。

「Shop the Lookを指す青い円をタップするだけ、という簡単な操作で、自分の好きなスタイルを探し出せる上、その商品を小売業者から直接購入することが可能。以前の調査ではユーザーは、Shop the Lookの閲覧に通常の3、4倍の時間を費やし、保存する確率が5倍も上がる。更にブランドサイトへの流入は、通常の2、3倍にも上る」と語った。

 

※当記事は米国メディア「Mobile Commerce Daily」の2/24公開の記事を翻訳・補足したものです。