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【中国】網紅(ワンホン)の象徴的存在「Papiちゃん(酱)」の人気は衰えたのか?

【中国】網紅(ワンホン)の象徴的存在「Papiちゃん(酱)」の人気は衰えたのか?

トレンド
2016/12/13

11月23日、は中国の人気網紅(ワンホン)Papiちゃん(酱)に投資したネット上のトーク番組罗辑思維は投資の業務をやめるため、Papiの株が真格というエンジェル投資会社に全株引き継がれた。このような動きによりPapiの人気が落ちたのではないかと疑う人が少なくない。

思い返すとPapiは動画投稿開始から半年足らずで800万超のフォロワーを獲得し、その後複数のエンジェル投資家から1,200万元(約1.9億円)の投資を受けるなど網紅(ワンホン)の代表的存在として活躍。今年3月頃、網紅人気ランキングでも2位にランクインするなど、Papiの勢いは凄まじいものがあった。

 

また、今年3月アリババのオークションプラットフォーム上で、生放送SNSなどの新しいメディア業界では初となる広告オークションを行った。そこで麗人麗粧は2千万元(約5億円)でPapiの広告を落札した。通常時のPapiの広告費は約160万~250万元(約2,500~4,000万円)と言われているため、かなりの高額で落札されたことがわかる。

 

今年の4月末、自分の短編動画プラットフォームPapitubeの提供を開始。それを通じ、より多くのクリエターがクリエティブな内容をシェアしてもらう狙いがあった。7月、同時に8つの生放送プラットフォームを利用して、1.5時間の生放送を実施。オンライン同時視聴者数は2,000万人を突破。12時間の累計視聴者数は7,453万人、1.13億の“いいね”をもらい、Weibo上のコメント数も5.3万に達するなど人気の絶頂期を迎えた。

しかし、編集した動画の投稿で名声を得てきたPapiの生放送は、“つまらない”、“短編動画の方が面白い”などの意見も多くなり、いくつかの生放送プラットフォーム上のファン数は減少に転じる。そのうち、“一直播”、“花椒”という生放送プラットドフォーム上のファン数は400万から250万まで減少した。Papiは生放送でのコミュニケーションがそこまで上手ではないようにも見えた。しかし、その後、短編動画の中で人気化粧品ブランドロレアル傘下のいくつかのブランドの広告を取り入れるなど、企業とのタイアップは続いている。

 

現在でも以前ほどの勢いはないものの、他の網紅ランキングでは依然として1位として扱われるなどまだ影響力は残っている。そしてこの10月にPapiは5〜16歳の青年に欧米カリキュラムを提供する教育機構ダダ英語と長期的なパートナーとなり、ダダ英語にオーダメードしたビデオを作り、広告により数千万元も入手したようだ。

Papiの現在フォロアー数は1,000万超である。動画再生総数は3億回を超え、平均再生数は753万回にのぼり、最高記録は2,093万回と驚異的だ。また、Wechat公衆号(LINE@のようなサービス)の購読者数は287万人、平均閲覧数10万回超である。

一時の絶頂期ほどの影響力はないとはいえ、依然として広告塔としての利用価値は極めて高いPapiであるが、今回の投資家の切り替わりはPapiに一体どんな影響を及ぼすのだろうか。もう少し時間が経ってみないとその影響は測れないのかもしれない。

 

<参考>

【中国】中国で人気の網紅(ワンホン)Papiのオンラインショップが休止中?

 

 

※当記事は中国メディア「ifanr」の11/24の記事と「創業網」の12/08公開の記事を翻訳・補足したものです。