EC業界ニュース・まとめ・コラム「eコマースコンバージョンラボ」

国別流通額の伸び率が最も高かった国はタイで87.7%

国別流通額の伸び率が最も高かった国はタイで87.7%

越境EC
2024/11/21

BtoB向け海外卸販売サイト「SD export」を運営する株式会社ラクーンコマースは、「2024年BtoB越境ECランキング」を発表した。



調査結果

 

ラクーンコマースの越境EC輸出先は、流通額ベースで1位が台湾で約4割、次いで2位が香港、3位が北米という結果だった。一方、流通額上位国を対象に抽出した「国別流通額 伸び率ランキング」での1位はタイで、87.7%と約9割、2位は韓国で67.9%、3位はオーストラリアで54.2%、4位はアメリカで41.0%だった。これらの国では成長率が高く、市場における日本商品への需要が拡大していると考えられ、さらに円安の影響や、日本のキャラクターブームが起こっていることも成長を後押ししているようだ。

 

 

2024年の「人気商品国別ランキング」では、各国ごとの特性により、売れ筋商品が異なる結果がでていた。また、変化があったものとして、これまで台湾では食器が一番人気だったが、コロナ禍の渡航制限により日本に買い付けに行けなくなった影響で越境ECへのスライドが起こったこと、日本のアパレルブランドの根強い人気と円安が相まって、アパレルが1位となっていた。

さらに、6か国のランキングを比較していくと、各国6位以内に「食器」と「筆記具」がランクインしているほか、「ぬいぐるみ・人形」も多くの国で人気を集めていることから、これらのカテゴリーは越境ECでのマーケティングや販路拡大において重要な商品カテゴリーといえる。

 

 

SD exportでは、今後さらに注力するジャンルとして「ステーショナリー」「手芸クラフト」「カルチャー系商品」の3つのジャンルに注目している。日本のステーショナリーは、機能性とデザインの美しさから海外でも注目を集めており、アメリカやヨーロッパで人気が高まっている「手芸クラフト」では、日本製手芸用品の高品質や発色を評価されており、YouTubeライブ配信を通じた現地での魅力発信にも力を入れている。そして「推し活」グッズは、日本の漫画やアニメ等のコンテンツの躍進に合わせて、独自のカルチャーとして海外で広がりをみせている注目のジャンルとなっており、推し活グッズの流通額は2024年1月から9月までで出品商品数4倍、流通額7倍に伸長している。これらの注目されているグッズは各国での文化に寄り添いながらプロモーションを行うことで、その人気をさらに広げていけると予測される。

 

 

SD exportの概要

 

「スーパーデリバリー」の越境EC版として2015年に開始し、幅広いジャンルの商品を約83万点以上取り扱っている。輸出作業や手続き、代金回収はすべてSD exportが代行するため、出展企業は国内販売方法と変わらない作業で手間やリスクなく海外への販売が行える。