生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングは2024年4月23日~2024年4月24日の2日間、全国の20歳以上の男女を対象に「景表法と薬機法表現」をテーマにインターネットリサーチを実施した。
調査結果
購入・利用頻度の傾向は、購入している割合(「頻繁に購入している」「たまに購入している」の合算)で比較すると、「No.1(売上No.1、人気No.1など)」が最も高く、次いで「トップ(売上トップ、人気トップなど)」、「最○(最高、最上など)」という結果だった。最も割合が低い「○○初(日本初、業界初など)」でも20.4%となっていることから、どのフレーズでも、少なくとも20%以上は積極的な購買行動に繋がることが分かった。
商品やサービスの購入きっかけになるフレーズについて尋ねると、どのフレーズも「よく購入のきっかけになる」割合は10%前後で推移しているが、「たまに購入のきっかけになる」割合においては最も多かった「No.1」と最も少なかった「○○初」では差が生じていた。
また、「○○初(日本初、業界初など)」というフレーズは、「最先端の技術・サービスを導入している」「他の企業よりも先に進んでいる」という好印象は残るものの、売上などの事実(データ)を示す他のフレーズに比べ、生活者にとって具体的にどんなメリットがあるのかがわかりづらく、直接的に購入のきっかけにはなりづらいのかもしれない。
どのフレーズの商品をECサイトで購入しているか質問したところ、いずれも、送料の高さやサイト上のイメージとの相違など、“EC特有の問題”を解消するフレーズ(サービス)だが、現状、EC利用者にとって最もメジャーだったのが「初回送料無料」で、EC利用者の約4割が、このフレーズを謳う商品やサービスを購入・利用していた。また、返品可能かどうかも重視している利用者は多く、柔軟な対応が求められている。
ECの商品ページにおいての不満を尋ねると、全体の49.9%と約半数が「注意事項が小さい」ことに不満を持っており、次点で「長い」ことにも、不満が32.3%集まっていた。
また、全項目において、男性より女性の方が不満度合いが高くなっており、この2項目の割合はそれぞれ6ポイント以上もの差が開いていた。さらに性年代別で比較すると、男女ともに年代が高くなるにつれ「注意事項が小さい」ことへの不満が高まっていく傾向にあり、特に50代、60代ではそれが顕著に表れていた。このことから、商品内容は情報量が多くなるため、文が長く・文字が小さくても仕方ない部分がある一方で、読まないことが購入者の不利益になり得る「注意事項」は“わざと小さい文字にしている”という印象を購入者に抱かれてしまわないよう、読みやすい工夫がサイト側に求められているようだ。