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ネットスーパーの認知率は91%、利用意向のある女性は2人に1人にのぼり、1年後には今の2.8倍利用が進む

ネットスーパーの認知率は91%、利用意向のある女性は2人に1人にのぼり、1年後には今の2.8倍利用が進む

トレンド
2021/05/14

LINEリサーチが日本全国の10~50歳の女性を対象に、高齢化の進行や共働き夫婦の増加、「ネットスーパー」の現状の認知率や利用率、今後の流行予想などについて調査を実施した。

 

 

「ネットスーパー」の現状

 

 

まず、「ネットスーパー」とは、イオンネットスーパー、楽天西友ネットスーパーのように、パソコンやスマートフォンを使って食品・日用品を注文し、自宅まで配達してもらえるサービスのことで、ここでいう「ネットスーパー」は、食材を自宅まで届けてくれる「食材宅配サービス」 の生協やオイシックスとは異なる。「ネットスーパー」では、インターネット上で商品の購入が完了するため、実店舗に行く手間を省くことができる。
そしてこの「ネットスーパー」の現状について調査したところ、「ネットスーパー」はどの年代の女性にも認知率が高く、10~20代で8割以上、30~50代では9割以上という高い認知率で、また利用経験率も10~20代と比べて30~50代のほうが高いという結果になった。30~50代は認知率や利用経験ともに10~20代より高かったが、利用率は10~20代、30~50代ともに1割程度と、あまり差はみられなかった。

 

 

近未来の流行予想

 

 

次に「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が使っていると思うか」を想像して回答してもらった。また、グラフにある流行予想スコアは、100人中何人が1年後に利用していそうかを算出した数値である。

「ネットスーパー」の流行予想スコアは女性全体で「34.0」で、およそ3人に1人が1年後に利用していると予想。スコアに年代別の差はほぼなく、現在の流行体感から比較すると、1年後には今の2.8倍程度浸透していることになる。

さらに、「ネットスーパー」を1年後に利用していそう、していなさそうと思う、それぞれの意見を見ていくと「半数またはそれ以上の人が利用するだろう」と思う人の意見は、話題性がありそう、在宅メインのライフスタイルが定着しつつあるため、ネットスーパーの利用者が今後も増えると思う、高齢者や子連れは買い物に行く負担が減るから等があった。
一方、「誰も利用しないであろう」と思う人は、商品の状態を見て、選んで買いたい、対応店舗が少ない、配送料が高かったりその日に注文できなかったりする、値引き商品がないとの意見があった。
 

今後の利用意向

 

 

自身の今後の利用意向について調査したところ、ぜひ使ってみたいと思う、機会があれば使ってみたいと思うは女性全体で51%と半数を超え、年代別では、10~20代女性で利用意向がある人が6割弱で、30~50代女性の5割よりもやや高い割合になった。一方、利用意向がない人の割合のあまり使ってみたいと思わない、まったく使ってみたいと思わないは女性全体で26%となった。

 

「ネットスーパー」の利用意向がある人、ない人のそれぞれの意見を見ていくと、まず、「利用意向あり」の人の意見としては、車がないので、重いものを買うときに便利そうだと思う、思ったよりもすぐ届くので今も使っていて便利、寒い時期・暑い時期に届けてくれるのはありがたいとの意見があった。一方、「利用意向なし」の人は、すぐに食材がほしいから、買いに行ったほうが早い、配送料がかかるし、自分で選べないので品質に不安、半額ありきで献立を考えているからとなった。
共働き世代の増加や高齢化など、社会状況の変化に伴い注目を集めてきた「ネットスーパー」。コロナ禍における外出自粛等の影響も後押しとなり、認知率だけでなく利用率もますます高まっていくだろう。今後利用率が伸びた後、どの程度定着していくのかも注目したい。