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ドイツで当日配達サービスの停止相次ぐ。理由は需要が少ないため。

ドイツで当日配達サービスの停止相次ぐ。理由は需要が少ないため。

トレンド
2021/01/27

ドイツの大手宅配便業者の多くは、当日配達サービス提供を停止している。理由は非常に単純で、ドイツでの当日配達の需要があまりにも少ないからだ。

 

数年前、当日配達は、eコマースにおいて極めて重要なサービスのように考えられていた。消費者が、午後2時までに注文すれば、その日のうちに自宅に配達してもらえる。それは、理想的に聞こえ、それゆえに一部の物流会社は、オンライン小売業者が顧客に提供できるユニークなセールスポイントとして、このサービスを提供し始めたのだ。

 

ドイツでの当日配達に関心があるのはAmazonのみ

しかし、最近ではHermesDHLなどの大手物流会社は、当日配達に見切りをつけている。それは、このサービスに対する顧客の需要が十分に高くないからだ。だが一方で、AmazonはAmazonプライム加入者向けに当日配達を続けていると、デジタル動向を扱うドイツメディアt3n.de報じている

 

「Amazonは今も、Amazonプライムメンバー向けに当日配達を提供している」

 

Hermesは昨年末、当日配達サービスの提供を取り止めている。同社の広報担当Birte Ayhan-Lange氏によると、顧客は、注文したその日に商品が配達されることにあまり関心がなく、正確な配達時間を適切に通知されることの方が重要であると考えているとのこと。現在Hermesは、配達時間帯と配達通知の改善に注力し、取り組んでいる。

 

オンライン小売業者の引き渡し期限が午後8時から深夜0時に延長

もう一つの選択肢として、コストのかかる注文日当日配送を提供するのではなく、標準的な配達時間をさらに短縮することが挙げられる。これは、小売業者から宅配便業者への出荷物の最終引き渡し時間を延長することを意味する。Hermesの場合、最近まで、この時間は午後8時までに設定されていたが、現在は午前0時に延長されている。つまり、オンラインショッパーが夜遅くに何かを注文した場合、小売業者はそれを倉庫からすぐに出してHermesに引き渡すことができ、消費者は、その翌日に注文商品を受け取ることができるということだ。

 

Hermesと同様、DHLも昨年、当日配達の提供を停止した。同社は出荷通知の改善にもチャンスがあると見ており、配達時間帯の最適化にも取り組んでいるという。フランスの宅配企業DPDは、2019年にすでに当日配達を停止している。

 

即日配送の文言はHermesウェブサイトのどこにもみあたらない

 

※当記事は欧州のニュースサイト「Ecommerce News Europe」の1/18公開の記事を翻訳・補足したものです。