英国では、どのオンライン小売業者とマルチチャネル小売業者が業界をリードしているだろうか。Internet Retailing(英国のeコマース調査会社)は毎年、”UK Top500”を発行し、最も業績がよい英国のオンラインショップを特集している。
Internet Retailingが、”RetailX Top500”(英国の小売業者トップ500社ランキング)を発表するのはこれで6年目。このランキングは、小売ブランドと一般消費者に直接販売を行う消費者ブランドの両方に焦点を当てている。これは、オンライン売上順に上位500社をランク付けする従来のランキングではなく、収益、ストアネットワーク、ウェブトラフィック(閲覧者の流れ)、マーチャンダイジング、ブランドエンゲージメント等のような、さまざまなメトリクスにより基づくものである。
この実績主義のインデックスは、上位500社のeコマース企業を統計的に類似するグルーごとにランク付けしており、「エリート小売業者」と呼ばれる企業は、あらゆる面において”並外れた”業績を上げている。今年の「エリート小売業者」は、Amazon、Argos(英国のカタログ小売業者)、Dunelm(英国の家具小売業者)、John Lewis(英国の高級デパート ブランド)、Marks & Spencer(英国の大手小売業者)とNext(英国の衣料品小売業者)となった。これら6社のうち、これまでに発表された6つのレポートすべてにおいて「エリート」にランク付けされたのは、Amazonだけである。
”並外れた”実績を上げている英国の小売業者:
Amazon |
Argos |
Dunelm |
John Lewis |
Marks & Spencer |
Next |
RetailXによると、以下が主要な小売業者である。
Asos (UKのファッションブランド) |
B&O(デンマークのオーディオビジュアルブランド) |
Blacks(UKのアウトドアブランド) |
Boots(UKのドラッグストア) |
Dorothy Perkins(UKの女性ファッション小売) |
Evans Cycles(UKの自転車小売) |
H&M(スェーデンのファッションブランド) |
Holland & Barrett(UKの健康食品小売) |
JD Sports(UKのスポーツファッション小売) |
New Look(UKのファッション小売) |
River Island(UKのファッションブランド) |
Sainsbury’s(UKのスーパーマーケット) |
Schuh(UKの靴小売) |
Screwfix(UKのツール、アクセサリーハードウェア小売) |
Space.Nk(UKの化粧品ブランド) |
Tesco(UKの食料品小売) |
Toolstation(UKの建築用品、ツール、アクセサリー小売) |
Wickes(UKのホーム、ガーデン用品小売) |
Wilko(UKの家庭用品チェーン) |
トップ500社の40%が衣料品やファッションアクセサリーを販売
このレポートでは、ランキングされた小売業者500社すべてを分析。その約40%が衣料品やファッションアクセサリーを販売している。家庭用品は、500社の20%の小売業者で販売され、またジュエリーは、80社の小売業者によって販売されている。
500社中、7社がマーケットプレイスを運営
この調査から、上位500社の小売業者の62%が主にサードパーティブランドの製品を販売しており、36%が主に自社ブランドの製品を販売していることも明らかになっている。残る7社は、オンラインマーケットプレイスを運営している。
SalesforceとMagentoが最も人気のあるソフトウェア
Salesforce Commerce Cloud(米国企業Salesforceが提供)とMagento Enterprise(米国企業Adobe Systems が提供)は、上位500社が使用する最も人気のあるeコマースプラットフォームだ。これらは、英国の大手オンライン小売業者のそれぞれ16%と、14.6%で使用されている。その他の人気のeコマースプラットフォームは、Amplience(9.4%)、Hybris(9.4%)、IBM Websphere Commerce(9.2%)、Oracle Commerce(6.2%)やMagento(6%)である。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News Europe」の2/13公開の記事を翻訳・補足したものです。