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中小EC事業者が顧客とより良い関係を構築するための4つのシンプルなデータ活用法

中小EC事業者が顧客とより良い関係を構築するための4つのシンプルなデータ活用法

マーケティング
2019/03/07

効果的なCRM(顧客関係管理)戦略とは、データを収集し、整理し、アクションを起こすことである。

 

顧客があらゆるチャネルにおいてブランドからのメッセージ攻めに遭う現代、ターゲティングがこれまで以上に重要となってきている。こうした流れから中小EC事業者が取り残されないために、顧客との関連性が高く、パーソナライズされた自社キャンペーンを実行する必要がある。しかし、データの収集、体系化、分析、そして、実用化を含むそのプロセスは、時間やリソースに限りのある中小EC事業者や個人企業家にとっては、非常に困難である。

 

ビジネスの規模やどの成長段階にいるかにかかわらず、顧客データを収集し整理しそこから学ぶことは極めて重要である。実際、データ活用のためのプロセスを検討することが最適なタイミングは、ビジネスをスタートした時である。そして、顧客との関係を構築するための基本的な戦略を立ててビジネスを始めることは、難しいことではない。そこにはビジネスが成長し規模が大きくなるに従い、大幅な時間の節約のために踏むべき、シンプルなステップがあるのだ。

 

ビジネスをスタートさせ、オンラインプレゼンスを確立した瞬間から、効果的なCRM戦略に向けた基礎作りに取りかかるべきである。まずは、自社顧客データ収集のための信頼性の高いシングルソースを確立し、どのように情報を収集するかを熟考し、体系化する。そしてそのデータを解釈する正しいプロセスを打ち立て、それをマーケティングに有効活用するのである。

以下に、今すぐ実施可能なステップを例とともに紹介しよう。

 

収集する

売り込みされることを望んでいる顧客を迎え入れる準備が整っていることを確認しよう。顧客との交流がオンラインであろうと対面であろうと、できる限り多くの顧客インサイトを収集すべきだ。(たとえば、自社ウェブサイトにポップアップフォームを追加したり、店舗で顧客が電子メールリストにサインアップする際に特定の興味について質問したりする。)さらに、それらのデータをマーケティングに利用できるよう一元管理する。

 

体系化する

データを収集したら、顧客の全体像を把握できる方法でデータを正確に体系化し、自社のビジネスにとって知っておくべき最も重要なインサイトに容易にアクセスできるようにしておこう。ジオグラフィーや購買行動、エンゲージメントレベルなどの共通特性をベースに顧客コンタクト先を簡単に分類できるシステムを構築すれば、より容易に、適切なメッセージで適切な顧客をターゲティングすること可能になる。

 

顧客インサイトを見出す

マーケティングのための新たなアイデアを生み出す可能性のあるデータのパターンを見いだそう。たとえば、「最もアクティブなロイヤリティーの高い顧客は太平洋岸北西地区に多い」と言うことがわかれば、これらの顧客を対象にした適切なテーマを持ったキャンペーンを行うこともできる。また、その地域でポップアップショップの開催を計画したり、その地域のタイム・ゾーンをベースにメール配信を企画したりすることも可能だ。

 

アクションを起こす

インサイトを行動に変え、時間を節約するために自動化を実行しよう。自社の顧客のこと、また彼らを惹きつけるために何が有効であるかをもっと深く学び、顧客インサイトを拡張可能なものにすべきである。そのためには、さまざまな人口統計データや購買行動データをもとにパーソナライズしたメッセージ送信のトリガーとなる自動化システムをセットアップする必要がある。

 

以上のことを正しく行うことで、よりパーソナライズされたマーケティングキャンペーン、さらにはより強く忠実な顧客関係の構築につながるだろう。また、ビジネスが成長し続ける中で、予算やリソースの焦点をどこに合わせたらよいか考える際に賢明な判断を下す一助となってくれるだろう。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の3/1公開の記事を翻訳・補足したものです。