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eコマースサイト、米国大手でさえモバイルテストで低評価という結果

eコマースサイト、米国大手でさえモバイルテストで低評価という結果

トレンド
2018/07/25

米国のモバイル化傾向は進み、よりデジタル化進む英国に近づいている。しかし米国の大手eコマースサイトでさえ、モバイルウェブ上では「短時間で迅速にショッピングをしたい」という顧客の期待に応えられていないという。

これは、モバイル最適化サービス企業Mobifyによる「2018年第2四半期のモバイルコマース調査レポート」の結論である。

Mobifyは、米国と英国全域の各地域のeコマースのトレンドやベンチマーク調査を実施した。調査ではAMP(モバイル端末でウェブページを高速表示するためのGoogle社のプロジェクトのこと。Accelerated Mobile Page)やPWA(モバイルユーザー体験向上を目的としたGoogle社のプロジェクト。Webサイトとアプリの両方の利点を取り入れ、アプリのように扱うことが可能なWebサイトを実現するもの。Progressive Web Apps)といったテクノロジーを活用することにより、買い物客の減少を防ぐための実用的な洞察を提供している。

本レポートでは、2,000件の大手eコマースウェブサイトのロード時間について、詳細なベンチマーク調査を行った。サイトのページ表示速度は、顧客の期待に応えているかどうかを判断する主要な指標であり、Googleによると「ユーザーは、ページのロード時間が3秒を超えるサイトからは離脱する」と報告している。

Mobifyでビジネスインテリジェンスのシニアマネージャーを務めるAmanda Naso氏は、「英国のモバイル利用は米国よりも一歩先を行っているため、米国では今後どのような傾向が見られるか予測するために、大西洋の向こう側の英国eコマースのトレンドを見たいと考えた。いかなる調査結果も、今後消費者がモバイルで費やす時間と金額がさらに増加するであろうことを示している。よって、より消費者が満足できるモバイルショッピング体験、特に表示速度の改善が極めて重要なのだ」と話す。

Mobifyのレポートは、2015年の英国のモバイルのセッション(ウェブサイトにアクセスして行う一連の行動のこと)がデスクトップのそれを上回り、その一年後には、米国が同じ転換点に達したことを指摘。同様に2017年の末以降、英国におけるモバイルでの収益は、デスクトップと同じ水準にある。米国においても、モバイルとデスクトップでの収益は同水準に近づいており、両者の伸びは並行している。より多くのユーザーがモバイルでショッピングをし、商品を購入するに従って、表示速度が明確な差別化要因となっており、企業はサイトのモバイルパフォーマンスの改善にさらに注力するのが当然のように思われる。

しかし、「そうではない」とNasao氏。「業界トップeコマースサイト2,000件の『ページの読み込み速度』を分析し、企業がどの程度顧客の期待に応えているかを調査した。すると、3.1秒以下で読み込むサイトはわずか10%であり、ロード時間の平均値は約6秒だった」という。

「AMP対応済の最初のページの読み込み時間は平均1.1秒。2ページ目以降のPWA対応のページ読み込み時間の平均値は1.4秒である。テクノロジーを活用することにより、小売業者やブランドは、モバイルウェブ上で買い物客の期待に応えるだけでなく、その期待を超える体験を提供することができるだろう」と語った。

 

Mobifyの2018年第2四半期モバイルコマース調査レポートはこちらから

 

※当記事は英国メディア「Mobile Marketing Magazine」の7/19公開の記事を翻訳・補足したものです。