日本郵政株式会社は2018年3月期決算を発表。日本郵便株式会社における2018年3月期における営業収益は3兆8,819億円(前年比1,229億円増)、営業利益は865億円(前年比331億円増)であった。また、国際物流事業でも営業収益・利益共に増加した。
ゆうパック・ゆうパケットの取扱数量、前年比25.6%増加
郵便・物流事業においては、収益力の強化に向けた取り組みとして、郵便の利用の維持・拡大を図るとともに、営業体制の構築に取り組んだ。さらに、今後も安定的なサービスの提供を維持するため、郵便料金等の一部の改訂や、ゆうパックに関しては初回配達前に受取時間や場所の指定ができるサービスを開始するとともに、基本運賃の改定などを行った。
このような取り組みとECの市場拡大により、期総取扱物数は郵便物が172億2,211万通(前年比2.9%減)、ゆうメールが36億3,743万個(前年比4.0%増)であり、ゆうパック・ゆうパケットは8億7,588万個と前年比25.6%増加し、増収であった。一方、ゆうパック・ゆうパケットの取扱数量の増加や一時金の(賞与)の引き上げなどにより営業費用は増加したものの、営業収益の増加の範囲内となった。
国際物流事業でも営業収益・利益共に増加
国際物流事業において、営業収益は7,043億200万円(前年比598億8,600万円増)、営業利益は102億5,400万円(前年比46億1,100万円増)であった。
同事業では、引き続き日本郵便の子会社であるToll Holdings Limitedをグローバル展開のための中核と置づけて、部門の統合・簡易化といった組織体制の見直しや、それに伴う人員削減といった経営改善策を進めたほか、ヘルスケア等の高成長分野における物流ニーズを獲得するといった成長戦略を進めた。
こうした取り組みの結果ロジスティクス事業の収益拡大及び増益、エクスプレス事業・フォワーディング事業の赤字幅の改善がみられた。