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WalmartとAmazonの商品サイトから得る2018年の優良ページ作りに向けたヒント

WalmartとAmazonの商品サイトから得る2018年の優良ページ作りに向けたヒント

ノウハウ・ツール
2018/01/10

コラムニストのAndrew Waber氏は、WalmartとAmazonのパフォーマンスの良い製品ページを基に、2018年の消費者エクスペリエンスの改善方法に関するヒントを提供する。

製品ページにおいて、良いものとそうでないものの違いを一言で表すことは難しい。2018年は、自社の製品ページでどのように優れた消費者エクスペリエンスを作り上げているかについて、総合的に考えていく必要がある。ブランドは以下の8つの製品ページ構成に落とし込むことができる。その構成とは、製品タイトル、製品説明、箇条書き、画像、画像解像度、リッチメディアコンテンツ、製品評価、レビュー数だ。

デジタルコンサルティング会社Salsifyの分析チームは、AmazonおよびWalmart.comの製品ページの評価をするために、これらすべての要素において多くのデータ収集操作を行った。評価自体は、小売業者自身で選んだベストページに基づいている。下記の製品ページは、Salsify社の評価ツールによって2017年第4四半期にそれぞれのカテゴリーで最高得点を獲得したものだ。これらの主要小売サイトが提供するそれぞれの強みから学び、小売業者は製品ページをテストし改善するヒントを得られるだろう。

 

アパレル

ニューバランスメンズ Arishiフレッシュフォームランニングシューズ


New Balanceの男性用シューズ「Arishi」のAmazonページには、パフォーマンスの良い製品ページに欠かせないあらゆる特徴があり、そこにはNew Balanceが大きな効果を発揮するいくつかの戦術が見受けられる。ページには高解像度の画像が多数用意されており、それらはユーザーが選択するカラーバリエーションに応じて変化。プロダクトタイトルには意図的に「Men’s」のスペルミスも追加され、アポストロフィなしの検索をも取り込む事が出来るようになっている。

最後に、ページの下に簡潔で視覚的な質の高いコンテンツも掲載されており、この初心者向けランニングシューズの利点をうまく示しているのだ。

 

 

家庭用品

サファヴィア・ラヴェーナ パワールーミングシャグエリアラグ/ランナー

 

ラグのようなインテリアの中でも比較的大きな物を購入する場合、当然のことながら、普段より熟考してから購入する。Walmart.comのブランドSafaviehのラグシリーズ「Lavena」のページでは、実際に製品に触れなくても、カートに商品を追加するのに必要な情報が盛り込まれている。

商品の写真は選択されたカラーバリエーションに基づいて変化し、あらゆる角度から複数のスタイルを拡大することが可能。これにより購入者が知りたい「肌触り」と「見た目」を、より視覚化している。Lavenaシリーズは安価であるが、顧客は製品の品質を示す製品ページで、まるで商品に触れるような疑似体験の感覚が得られ、レビューを見れば商品ページが正しい情報を伝えているということがわかる。

 

消耗品

セブンスジェネレーション 液体洗濯洗剤「Free & Clear」

 

「洗濯洗剤」は、家庭用品の中でもブランドロイヤルティが歴史的に低い商品だが、自然派洗剤メーカー「Seventh Generation」は、使うメリットを分かりやすく羅列し、消費者の疑問にもきちんと答えたページを提示することで顧客を惹きつけている。

この商品タイトルには従来のオンス測定に加えて、消費者目線で説明している「33回利用可能」というワードが含まれている。そして、画像と情報豊富なラベルの「染料と人工光沢剤を含んでおらず、敏感な肌にも適しています」というコピーは、商品価値を明確に説明している。

 

 

おもちゃとベビー用品

ディズニー・ミニー・ミュージック&ライトウォーカー

 

Disney/Safety 1st(Disney Walkerのメーカーで、Salsify社のクライアントであるDorel Juvenileのブランド)は、18枚の商品イメージで、ミニーマウスウォーカーについて両親にできるだけ多くの視覚的詳細を提供。画像の3分の1は、親にとって重要な特典を具体的に示している。例えば、洗濯可能なシート、保管や移動のための折りたたみ機能、多様な地面でも利用可能なホイールなどがある。

メーカーはAmazonの製品ページで何十件もの消費者の質問に答えることで、購入検討者の懸念事項を取り除いている。これは子供が使用する製品を取り扱う場合に特に重要で、その後の高レビューにも繋がる。

 

最後に

2018年は始まったばかり。この年は製品コンテンツに磨きをかけ、サイトでの消費者エクスペリエンスを向上するチャンスだ。2018年は上記の例からヒントを得て、試行錯誤を繰り返しながら商品ページをつくり上げていくと良いだろう。

 

※当記事は米国メディア「Marketing Land」の1/3公開の記事を翻訳・補足したものです。