物流サービスを提供する米Amazon Logistics社は、更なるサービスの向上に取り組んでいる。ドイツのミュンヘンにてツーマンデリバリーサービス(スタッフ2人以上での配送・納品サービス)を試験的に開始したのだ。これによりドイツの大手国際物流会社Deutsche Post DHL社やHermes社と競合。成功すれば、イギリスなど他のヨーロッパ諸国でも同サービスを順次拡大予定とのこと。
ドイツのWeb媒体Logistik Watchblogは「Amazonはすでに自社で配送スタッフを手配しているため、DHLやHermes等の物流会社との熾烈な競争が予想される」と報じている。
このサービスは昨年末に日本でもサービスを開始した「大型家具・家電おまかせサービス」と類似のサービスとなる。
ツーマンデリバリー
ツーマンデリバリーは、「White glove service(上質なサービス)」とも言われている。通常、大型家電や大型家具の配送時に実施され、配送だけでなく、開梱、梱包材回収、同種不用品の処分、配達品の組立・設置のサービスも含まれるというもの。
今までは、Amazonが販売した大型商品のデリバリーはHermes Einrichtungs ServiceやDHL Home Deliveryが引き受けていたのだが、数週間前よりAmazonはミュンヘンにて自社完結のツーマンデリバリーの試験運用を開始した。これはAmazonにとってヨーロッパでの初の試みとなる。
Amazon Logisticの最高経営責任者Bernd Schwenger氏によると、「試験運用によって得た経験は、イギリスなどの他のヨーロッパ諸国でも活かされることになるだろう」とのこと。
現在、ミュンヘン近郊のオルヒングにある配送センターに於いてツーマンデリバリーの対象となる荷物は、一日に約40件。Schwenger氏によると、このサービスで特に難題なのは不用品の回収であり、場合によってはリサイクル専門業者の協力を得ることもあるという。
※当記事は欧州メディア「Ecommerce News europe」の4/11公開の記事を翻訳・補足したものです。