コンサルティング会社Iresearchのデータによると、2016年中国モバイルペイメントの市場価値は38兆元(約624.3兆円)に達している。この流れは、主にWechat PayとAlipayが主導している。オンラインでは、オンラインショッピングとP2Pなどのフィンテック企業などが牽引し、オフラインではスーパー、ホテル、ショッピングモールとO2Oプラットフォーム美団、滴滴などモバイルペイメントの活用が大幅に進んでいる。
Forestのデータによると2016年、アメリカのモバイルペイメントの市場規模は1,120億ドル(12.8兆円)、前年比39%増。主にApple pay、Google、SamsungとPayPalである。
2016年12月、マーケットリサーチ会社Kantar TNSのデータによると、アジア地域はモバイルペイメントの市場をリードしており、世界の各地域の中で浸透率が最も高く53%となっている。また、北米は33%、欧州は35%となっている。その中でも特に中国は世界で最も大きいモバイルペイメント市場となっている。
中国のモバイルペイメント市場規模がアメリカを超えている理由は、アメリカ等、早期に発展した国々ではクレジットカードの浸透が進んでおり、その信頼度や体制も非常に健全なものとなっている。そのためモバイルペイメントへの需要はそれほど大きくない。中国ではクレジットカードがそれほど浸透していない。また、中国ではWechatの“紅包”(フォンバオ)を代表とするソーシャルメディア上のペイメントサービスが急成長していることも見逃せない。このようなトレンドもあり、中国でのモバイルペイメントは飛躍的に普及していると考えられている。
※当記事は中国メディア「電商報」の2/15公開の記事を翻訳・補足したものです。