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ECサイトで送料を払って商品を購入することへネガティブな印象を持っている人は約7割

ECサイトで送料を払って商品を購入することへネガティブな印象を持っている人は約7割

物流・決済・業務
2025/09/17

EC物流代行サービス「ウルロジ」、他DM発送、SEOやSNS運用などのインターネット事業等を展開しているディーエムソリューションズ株式会社は、全国の20-70代の男女で日常的にECを利用しているECヘビーユーザー1,000名を対象に「EC・通販の発送に関する消費者意識調査」を実施した。



調査結果

 

「翌日配送」に対応していない場合、購買意欲がどの程度下がるかという質問に対し、75.6%(「全く下がらない」の24.4%と、「あまり下がらない」の51.2%の合計)が「購買意欲は下がらない」と回答していた。この結果から、大手ECモールが展開する翌日配送サービスによって、消費者の期待値は上がっていると思われがちだったものの、実際には多くの消費者は翌日配送に固執していないという実態が明らかとなった。また、無理なオペレーションを組んでまで翌日配送に対応することよりも、確実な発送予定日を明記し、そのスケジュール通りに届ける「配送の確実性」の方が重要であるといえるだろう。

 

 

土日・祝日も発送していること(365日発送)の重要度について尋ねたところ、約6割(「あまり重要ではない」の39.6%と、「全く重要ではない」の16.9%の合計)のユーザーが「重要ではない」と考えていることが分かった。週末や祝日を挟むと配送が遅れることに対し、消費者は一定の理解を示しており、カレンダー通りの発送業務でも多くの場合は問題ないと捉えているようだった。この結果から、特に中小規模の事業者にとって、無理に365日対応を目指すよりも、平日の受注・発送業務の効率化や確実性を高めることにリソースを集中させる方が、より良い運営に繋がる可能性がありそうだ。

 

 

送料を払って商品を購入することへの違和感を質問したところ、72.5%(「とても感じる」の25.2%と「少し感じる」の47.3%の合計)の消費者が送料の有料化にネガティブな印象を持っていることが判明した。これは「送料無料」の文化が、消費者の心理に深く根付いているためで、多くの事業者が送料の有料化や値上げを検討しているが、それが消費者の強い抵抗感に繋がるリスクを十分に認識する必要がある。

対策としては、ただ有料にするのではなく、「〇〇円以上購入で送料無料」のボーダーラインを消費者が納得しやすい金額に設定する、あるいは送料が商品価格に含まれていることを丁寧に説明するなど、消費者の不満を和らげる工夫が不可欠といえる。

 

 

購入手続きの最終画面で、想定外の送料やお届け日が表示されたことで購入をやめた経験(カゴ落ち)があるかという質問に対し、54.5%(「よくある」の13.2%と「時々ある」の43.7%の合計)がやめた経験があると回答していた。

カゴ落ちの具体的な理由としては、「送料が高かった/有料だった」が49.7%で約半数と断トツの1位、次いで「お届け日が遅かった」が36.9%だった。このことから、ECサイトにおける最大の離脱ポイントである「カゴ落ち」の主要因が、送料とお届け日の不透明性にあることが分かった。

 

 

 

「ウルロジ」の概要

 

「ウルロジ」は、ディーエムソリューションズ株式会社が提供するEC事業に特化した物流代行サービス。利用することでEC事業者は手間もコストもかかる物流業務をまるごと委託することで、売上に直結するコア業務である商品開発やマーケティングに注力することができる。また、ウルロジでは、国内物流はもちろん、冷凍・冷蔵や越境EC、クラウドファンディングといったスポットまで幅広く対応が可能となっている。