消費者はショッピングにおけるAIを積極的に取り入れているが、47%のブランドは遅れを取っている。競争力を維持したいなら、今こそAI戦略を見直す時だ。
米国メディア「MarTech」の「MarTechCharts」セクションでは、マーケターやマーケティング業務の専門家が関心を持つデータを定期的に取り上げている。
米国のマーケティング企業Cordialの報告書によると、消費者の3分の1が現在、ショッピングの過程を通じてChatGPT、Perplexity、ClaudeなどのAIプラットフォームを定期的に利用している。
出典:Cordialの「Brands Battle for Attention as AI Redefines the Funnel(AIがファネルを再定義する中、ブランドは注目を争う)」(登録が必要)
同報告書 「Brands Battle for Attention as AI Redefines the Funnel(AIがファネルを再定義する中、ブランドは注目を争う)」(登録が必要)によると、ミレニアル世代(33%)とZ世代(11%)がAI導入をリードしている。しかし、こうした消費者行動の拡大にもかかわらず、全ブランドのほぼ半数(47%)はAIエージェントの導入を最小限に抑えているか全く導入しておらず、包括的なAI最適化戦略を策定しているのはわずか7%に留まっている。
同報告書によると、マーケターはAIエージェントをチャネルの重要性において高く評価しているが、ブランド側は対応が追いついていないという。Cordialの報告書では、90%の組織が今後3年間でマーケティングチャネルを拡大する計画であることが明らかになった。
効果的なAI戦略の構築における潜在的な障害の一つは、技術の断片化である。本報告書によると、5つ以上の異なるマーケティングアプリケーションを同時に運用している組織が多数存在し、60%が自社の顧客データに対する信頼度が低いと回答している。
全体で、行動データをリアルタイムで活用して顧客が実際に何を望んでいるかを予測できると回答したブランドはわずか3%だった。
2028年までに33%の組織がマーケティングテクノロジーの統合を計画していることから、本報告書は、テクノロジースタックを統合して調和のとれたAI駆動型体験を生み出すブランドは、関連性向上以上の成果を上げると予測している。そうした企業は、話題作りで目立とうとする企業群から明確に差別化されるだろう。
本報告書は、米国の消費者1,000名とマーケティング幹部30名を対象とした調査に基づいている。