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SNS広告の中でつい見てしまう形式、購入にいたるのは動画広告で60.7%

SNS広告の中でつい見てしまう形式、購入にいたるのは動画広告で60.7%

マーケティング
2025/05/26

株式会社PRIZMAは、SNS広告で購入経験がある全国のZ世代、Y世代、X世代の方623人を対象に、「2025年最新版 SNS広告の購買行動調査」を実施した。




調査結果

 

SNSの利用傾向を前年と比較してみると、全体的に大きな流れは変わらないものの、注目すべき微細な変化がいくつか見られた。

例えば、「どのSNSをよく閲覧しますか?」という質問に対して、2025年までの全体の推移は「Instagram」が61.2%→62.0%と横ばいで、次いで多かったのは「YouTube」で62.3%→59.6%とやや減少したものの、安定した値となっていた。一方、「Facebook」は20.9%→25.0%、「TikTok」は33.9%→37.0%は全体でやや上昇したものの、世代によっては伸びが鈍化しているところも見られた。

また「X(旧Twitter)」はZ世代で「57.4%→52.0%」と減少傾向にあり、若年層のSNS利用がやや分散・飽和傾向にあるとも読み取れた。X世代では「LINE」が61.4%→55.1%と減少していた半面、「Facebook」が24.6%→29.3とやや上昇し、連絡・共有型SNSの再評価されていることが明らかとなった。

 

 

「普段、SNSで最もよく閲覧するコンテンツ」について尋ねたところ、全体で2025年の最上位は「インフルエンサーや有名人の投稿」で51.7%、次いで「動画や音楽」49.4%、「インフルエンサーや有名人の投稿」で43.8%となっており、エンタメ性の高い内容が中心となっていた。また、Z世代では、「ファッション・美容」が2024年の35.4%から今回47.3%と大幅増加しており、トレンド情報への感度がさらに高まっている様子がうかがえた。他にも、「料理・レシピ」は全年代で微増し、特にX世代では前回の34.8%→39.5%と、「生活に活かせる情報」ニーズの強まりも確認できた。これらの結果から、娯楽性の維持と並行して、SNSは“実用メディア”としての役割も強めていることが分かった。

 

 

「つい見てしまう広告の形式は何ですか?」と質問したところ、全体的に「動画広告」が維持されていたものの、Z世代での視聴率は58.9%→50.2%と減少しており、他世代に比べると一番低い結果となっていた。その一方、Z世代で「ストーリー形式」が34.9%→42.4%と増加しており、より「物語性」や「瞬時の引き込み」が求められていると考えられる。世代別では、Y世代は「漫画広告」39.1%→37.4%が横ばいながらも根強い支持を得ており、「読む楽しさ」と「広告」の中間にある形式が引き続き評価されているようだった。X世代では「動画広告」が66.2%→70.7%とさらに増加しており、「視覚で理解できる」広告の有効性が一段と高まっていることが分かった。

 

 

「SNS広告経由で商品購入する場合、どの広告形式からの購入が多いですか?」と尋ねたところ、2024・2025年ともに「動画広告」が55.9%→52.5%が圧倒的に多く、次いで「ストーリー形式の広告」の26.2%→32.9%、「漫画広告」の24.4%→23.4%、「ショッピング広告」の27.6%→24.6%、「静止画広告」14.6%→17.1%という結果だった。

上記の結果から、「動画広告」は依然として安定した効果を示しており、「見てすぐ理解できる」訴求力が購買に直結する形式として定着していることが分かる。また、注目すべきは、「ストーリー形式」が前年から6ポイント以上上昇しており、物語性や“続きが気になる”構造の広告が購買導線として機能し始めているようだった。一方で、「ショッピング広告」は微減し、「漫画広告」はほぼ横ばいとなっていた。

 

 

株式会社PRIZMAについて

 

株式会社PRIZMAではリサーチから、プランニング、PRまですべての機能を兼ね備えた、一気通貫型でPRサービスを提供可能となっている。また、「リサーチ&企画力、コンテンツ力、メディアリレーション」の3つの要素を組み合わせることで、PRの新たな地平を生み出している。