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ECサイト表示速度ランキング(2025年3月)、Core Web Vitalsの新指標であるINPで、前回5位だった「ディーライズ」が首位に

ECサイト表示速度ランキング(2025年3月)、Core Web Vitalsの新指標であるINPで、前回5位だった「ディーライズ」が首位に

マーケティング
2025/03/20

デジタルビジネス支援を行う、海外SaaS商社の株式会社ギャプライズは、2025年3月国内ネット通販事業者のECサイト表示速度ランキングを発表した。



LCPについて

 

LCPとは、Largest Contentful Paint(最大視覚コンテンツの表示時間)の略で、Googleが定めたCore Web Vitals(ウェブの重要指標)の1つを指しており、ウェブページを開いてから、画面の主要な部分(一番大きな画像や見出しのテキスト)が表示されるまでの時間を測定したものとなっている。つまり、LCPの値が小さいほど、ページの主要コンテンツが素早く表示され、ユーザーにとって読み込み速度が速く感じられるということだ。さらに、Googleは、LCPの基準値を定めており、ページの読み込み開始から2.5秒以内にLCP要素が表示されればユーザー体験は良好で、4秒を超えるとユーザー体験が低いと判断される。また、ルノー社の改善事例によるとLCPは1秒未満までその改善効果が得られることがわかっている。

 

 

ランキング結果

 

全体的な状況としては、調査対象となった274サイトのうち、約73.3%(201サイト)がLCP2.5秒以内を達成していたことから、多くのECサイトが表示速度の重要性を認識し、積極的な改善に取り組んでいることが明らかとなった。また、今回の調査では、Amazon(1.708秒)より速い国内サイトが85と前回の115サイトから大幅に減少していた。

さらに、今回の調査で特筆すべきなのは、トップ10のサイトすべてがLCP1.1秒以下を達成している点で、前回と同様「あみあみオンラインショップ」を筆頭に、資生堂パーラー、ROYCE’といった各業界を代表するサイトが、驚異的な表示速度を実現していた。

 

 

Core Web Vitalsの新指標 INPで優秀なTOP5社

 

2024年3月より導入されたINP(Interaction to Next Paint)を見ていくと、今回のトップは、前回5位だった「ディーライズ」となっており、前々月にもINP0.084秒で首位だったことから、常に高いパフォーマンスを保っていることがうかがえた。一方、ディーライズ以外で前回5位以内にランクインしていたサイトは、今回上位のランクインには至らなかった。

また、各企業のスコア改善は、「JavaScriptの実行最適化、イベントハンドラーの効率化、レンダリングパフォーマンスの向上」といった取り組みによって実現されていると考えられ、LCPだけでなくINPにおいても、継続的な改善と新たな技術導入の重要性が明らかとなった。

 

 

株式会社ギャプライズについて

 

ギャプライズは2012年以降、世界各地から革新的なテクノロジーを見出し、提案し続けることで差別化を目指してきた。また、2023年にはGoogleオプティマイズサービス終了に際し、公式推奨される3つのABテストツールを国内で唯一取り扱い、2024年2月からはサイトスピード改善ツールを複数取り扱うサービスを開始するなど、特定のテクノロジーの紹介にとらわれない、クライアントのニーズに応じた多様な選択肢を提供できるSaaS商社としての取り組みを実施している。ギャプライズは先進テクノロジーの導入やコンサルティング業務を通じて、市場分析、認知や獲得を目的としたオンライン集客、サイト内ユーザー体験の最適化、コンテンツ管理、プロジェクト管理、AI技術など幅広くクライアントの課題解決を行いながら、ビジネス成長を加速するための伴走を続けていくとのこと。